元女子アナとの"路チュー"事件も今は昔。人材難の民主党で有望株といえば細野豪志原発相(41)で、グダグダ感が際だつ代表選の候補として名前が挙がっている。

「福島へ毎週行き、頭を下げて回っている。目立たない仕事を愚直にこなし、党内でも評価が高い。国民人気もあるので、選挙の顔として期待されています」(民主党国対関係者)

 当の本人は8月31日の記者会見で「代表選のことは考えていない」と否定したが、その夜開かれた輿石東幹事長(76)ら党幹部との会食でも、出馬を期待する空気が濃厚だった。

 細野氏自身も水面下では「一朝ことあるとき」に備えているようだ。

「『GSの会』などいくつかある。GSは豪志を総理にするの略。いずれも企業経営者などが中心になった後援会のようです」(民主党開係者)

 その一つ、「豪志の会」で中心になって動いているのは朝賀昭氏(69)。田中角栄元首相の最後の秘書と言われる人物だ。

「朝賀さんは小沢一郎さんたちとつながりがあり、永田町に一定の影響力がある。2010年の参院選では谷亮子参院議員(36)の選挙を手伝いました。細野さんが初当選する以前からの付き合いで、細野さんは朝賀さんのことを『先生』と呼んでいます」(ベテラン秘書)

 当の朝賀氏を直撃すると、冗舌にこう語った。「細野はクレバーで義理人情にも厚い。田中先生以来の逸材で、この男を総理にしたいと思いました。私はもう抜け殻みたいなものだけど、残りの人生を細野に賭けます(笑い)」。

※週刊朝日 2012年9月14日号