「加害者と決めつけられた」という声も 110番へのいじめ相談急増

週刊朝日
 学校の「いじめ」に警察が介入する。こんな異常とも思える事態が全国で続発している。背景にあるのは、学校や教育委員会に対する強烈な不信感だ。

 大津市で中学2年の少年が自殺した事件では、滋賀県警が学校で実況見分をするなど、着々と捜査が進んでいる。学校や教委が不誠実な対応を繰り返せば、警察を頼る動きは続くだろう。いじめ対策に通じ、「子どもの人権110番」の相談窓口にも立つ三坂彰彦弁護士は言う。

「大津市の事件の報道以降、110番へのいじめ相談も激増しています。学校がきちんと対策をしてくれないという訴えとともに、報道に過剰反応した学校に、一方的に加害者だと決めつけられたという訴えも出てきています。どちらも、学校が適切に対応できていないという印象を受けます」

 一方、被害届を受理する側の警察からは、こんな声も聞こえてくる。

「いじめ自体の立件は簡単。暴行の事実があって、被害届が出されて相手が認めればいい。でも、それを子どもの世界でやっていいのか」(警視庁関係者)

 学校も教委も万能ではない。対応に限界があるのは理解できる。しかし、弱っている者の側に立って温かい言葉をかけ、芽のうちに摘み取るのが、教育に携わる者の最低限の資質ではないのか。

※週刊朝日 2012年9月7日号

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