「大腸内視鏡手術は医療事故の温床」と世界的権威が語る

週刊朝日
 これまでに20万例以上の大腸内視鏡検査を手掛けた日本の内視鏡治療の先駆者であり、世界的権威である昭和大学横浜市北部病院消化器センター長の工藤進英医師に、大腸内視鏡治療の注意点を聞いた。

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 大腸がんは2020年までに、国民のがん死亡原因トップになると予想されています。大腸がんは早期であればほぼ完治しますが、一般に自覚症状がないために、多くのケースで発見が遅れてしまいます。大腸がんの早期発見にもっとも有効なのが、内視鏡検査であると私は確信しています。

 大腸内視鏡の利点は、検査と同時に診断、治療ができることです。しかし、大腸は腸管壁が3縲鰀4ミリとかなり薄く、湾曲しているため、胃や食道と比較しても内視鏡操作の難易度が高いのです。まず検査において医師に要求されることは、患者さんに苦痛を与えない挿入法を習得していることです。診断では、病変を発見して表面の拡大観察により正確に内視鏡診断し(ビットパターン診断)、内視鏡治療ができるかどうかを明確に判断できることが重要です。

 そして治療の際には、的確な操作で、出血や穿孔を起こすことなく病変を完全切除することが大切です。これらの一連の作業すべてが医師の技術の差や経験により大きく左右されます。技術の未熟な医師が内視鏡治療をすれば、医療事故が高い確立で起こります。できるだけ治療経験が豊富で、日頃から学会や研究会に積極的に参加して技術を磨いている医師を選ぶことが大切です。

※週刊朝日 2012年8月17・24日号

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