「ティッシュについたガムを破らないように取る」ような眼科の高難度手術

週刊朝日
 読者の病院選びの一助にと、週刊朝日では「手術数」をデータ化してランクづけした「手術数でわかる いい病院」という調査報道を10年前から行っている。

 眼球内にある生卵の白身のような組織「硝子体(しょうしたい)」を取り除いたり、それを包む網膜を修復したりするのが網膜硝子体手術だ。網膜剥離や糖尿病網膜症などが治療の対象になり、眼疾患の中でも難度が高い手術となる。

 網膜硝子体手術数では、全国トップクラスの病院が近畿地方に集まる。その理由を大阪7位の大阪大学病院眼科の瓶井資弘(かめいもとひろ)医師(大阪大学医学部眼科学准教授)はこう話す。

「網膜硝子体手術が日本でまだ実施されていないときに、この分野を開拓したのが前教授の故・田野保雄医師でした。その意味で大阪は網膜硝子体手術の発祥の地といえるのではないでしょうか」

 同院には「最後のとりで」の大学病院として、近隣の紹介患者のほかに、西日本を中心に小児患者や、他院で手術がうまくいかなかったような難症例が多数集まってくる。

「難治性の増殖性硝子体網膜症の手術は、たとえていえばティッシュペーパーについたチューインガムを紙を破らないように取り去るような精密な手技が必要です。複数回の手術になることが多く、手術時問も長いことから、とても労力がかかる治療です」(瓶井医師)

※週刊朝日 2012年8月10日号

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