ここ数年、何かと企業と"ベッタリ"な番組が目につく。

 例えば、テレビ朝日の「お試しかっ!」の人気コーナー「全て当てるまで帰れま10」は、人気の若手芸人たちが大手飲食店チェーンで注文を繰り返し、〈人気メニューBEST10を全て当てるまでは何時になろうとも帰れない〉という内容。ファミレスや居酒屋などの有名チェーンが多く取り上げられている。

 番組内で、十数分から丸ごと1時間特集されるため、企業にとっては"おいしすぎる"企画だ。番組として面白いため、ついつい見てしまうが、気になるのは、マネーは動いているのか、ということだ。

 広告会社関係者はこう言う。

「確かに、局に払われていないようです。カネで動く番組もいくつかありますが、『お試しかっ!』とかTBSの『がっちりマンデー!!』、テレビ東京の『カンブリア宮殿』などはネタ本位で作られていて、『カネを払っても扱ってもらえない番組』と言われています。広告費などを集めるというより、制作費が安いので始めたというのが本音です」

 ちゃんと、制作側主導で作られているようだ。とはいえ、「大人の事情」はどこにでもあるもの。

「局に企画を出し、実際に番組を作るのは制作会社。そこに目をつけて"接待"している社もある。手っ取り早く、カネで動いてくれる番組を探してます」(前出の広告会社関係者)

※週刊朝日 2012年8月10日号