昨年6月の改正放送法施行で、テレビ局は、激増する通販番組の放送時間を自主的に公表することになった。在京キー局の通販番組の割合(昨年7~9月期・地上波)は、フジが最低で2.2%、最高のテレビ東京は12.5%に達した。特に深夜帯はどこを見ても通販番組、が現状だ。

 通販番組の構成作家がこう話す。

「制作費は安いし、タレントのギャラも通販会社の負担。テレビ局は、お金が一切かからない。実際の番組制作は下請けに丸投げだし、深夜でもある程度視聴率がとれる。テレビ局にとっては、ボロもうけのおいしいコンテンツなんです」

 かつて通販番組といえば、「旬の過ぎた落ち目タレントがやること」(大手芸能プロダクション幹部)だったが、昨今はメリットがあるようだ。

 通販番組の制作現場にいるスタッフは言う。

「とにかくギャラがいい。しかも、1日3本撮りなので拘束時間も短い。さらに、CMだとイメージが大切だから、いろいろ行動が制約されるが、通販番組の司会役なら『犯罪さえおかさなきゃいい』ぐらいのゆるさだから(笑い)」

 さて、その気になるギャラっていくら?

「黒沢年雄、松居一代らのトップクラスは一番組で月200万円。東海林のり子ら2番手クラスで150万円」(前出のスタッフ)

※週刊朝日 2012年8月10日号