近年、首都圏の独身30~40代に増えている「LITS」とは

週刊朝日
「アラサー」「アラフォー」「おひとり様」などの30~40代を楽しんだり、独身を楽しむ男女を指す言葉がここのところ取りざたされてきたが、また新しい言葉が生まれたようだ。それが「LITS」。

 LITSとは「LIving Together Single」の略で、つまり親と同居している独身者を指す言葉。近年、首都圏を中心に出現しており、マーケティング・リサーチの株式会社タイムカレントが30~40代の男女を対象に調査したところ男性で39.1%、女性で45.5%、全体で42.0%と、実に4 割以上が「LITS」であることが分かった。

 LITSであることのメリットで最も多かったのは、「自分が経済的に助かる(65.1%)」、次いで「実家なので住み慣れている(63.8%)」、「家事(食事、掃除、選択など)をやってもらえる(62.0%)」と、自分事が上位となった。一方で「いつも親の様子をみることができる(45.5%)」「緊急時に親と近くにいられる(44.0)」も高い比率となり、親への配慮のし易さもメリットと捉えている様子がうかがえた。

 さらに注目すべきは、実家で食事を摂る頻度。最も多かったのは「毎日(62.2%)」が最多、次いで「週に5~6日(22.1%)」となり、週に5日間以上は実に84.3%、週に3日以上まで合わせると94.0%になることがわかった。外食やコンビニなどで手軽に済ませる傾向が強い一人暮らしと比べて、かなり高い数値といえる。経済的かつ健康の面での利点は明らかだ。

 ファイナンシャル・プランナーの花輪陽子氏は、未婚で親と同居する30代、40代世代の「LITS」について次のように指摘する。

「家賃や物価の高い首都圏で一人暮らしをすると、収入の大部分は家賃など生活費で消えてしまい、貯金や自由に使えるお金はほとんど残らなくなってしまいます。また、長引く不況の影響や社会保険料などの負担増から現役世代の手取り収入はなかなか上がらないのが現実。しかし、親と同居することにより、『住宅』という親の資産を有効活用することができます。LITSの親世代の持ち家率は約8割。子ども部屋を空けておくより、活用するほうが双方のメリットは高くなります。同居によるプラス要素は住居費だけではありません。インターネットのプロバイダー料金、新聞代、テレビの受信料などの生活コストも親とシェアすることにより節約ができます」

 少子化による核家族化が進んで久しいが、二世帯が同居することは親と子の双方にとって"いいことづくめ"とも言える。

「子どもは収入の大部分を将来の貯蓄や自由に使えるお金に回すことができます。親の様子をいつでも見ることができるというメリットもありますね。高齢な親にとっても子どもと一緒という精神的なメリットに加えて金銭的なメリットの両方があります。年金収入に切り替わり、現役時代に比べて収入が減るところに子どもからの生活費の援助が入るからです」(花輪氏)

「LITS」というこのライフスタイル、今の時代に合っているのかもしれない。

週刊朝日

続きを読む

この記事にコメントをする

TwitterでAERA dot.をフォロー

@dot_asahi_pubさんをフォロー

FacebookでAERA dot.の記事をチェック