五輪サッカーFW永井選手は意外にも「草食系」だった

週刊朝日
 関塚隆監督率いるU-23日本代表は、優勝候補と目されるスペインと、続くモロッコに、いずれも1-0で勝った。なかでも、スペインの敵将に「あれは驚異」と言わしめたのはFWの永井謙佑。その爆発的なスピードに強豪スペインでさえ、度肝を抜いたのだ。サッカージャーナリストの安藤隆人は永井についてこう語る。

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 50メートル5秒8の俊足を生かし、DFを置き去りにするドリブルや裏への飛び出しがウリだが、単純に速いだけでない。父親の仕事の都合で3歳から8歳までブラジルで過ごし、ストリートサッカーに興じた。サッカー王国で磨いた技術を土台にした滑らかなボールタッチ、リズミカルなドリブルは際だっている。

 一夜にして時の人となった永井だが、エリート街道を歩んだわけではない。

 中学卒業時は、Jリーグの下部組織や地元・福岡の強豪校などから声がかからず、新興勢力だった九州国際大付属高枚に進学。高3で全国高校選手権に初出場したものの、2回戦で姿を消した。高校卒業時もJリーグから声がかからず、福岡大へ。そこでそのスピードを最大限に生かす術を身に着けた。あまりに足が速すぎて、試合中にラインズマンが追いつけなかったという逸話すらある。

 そして2008年のAFC U-19選手権得点王、09年のユニバーシアード得点王、10年の広州アジア大会得点王に。同年の南アフリカW杯ではサポートメンバーに選ばれ、名古屋グランパスエイトに入団した。

 爆発的なスピードで敵を狩るスピードスターだが、非常におっとりした人柄で、いわゆる"草食系"。常に笑顔で、インタビューでも自分のテンポで話す。

※週刊朝日 2012年8月10日号

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