「これまでは薄型レンズを使えば、どうしても価格が高くなってしまう。その問題を解消し、定額の安心価格を設定したことが顧客の支持を得ました」(同社広報担当)

 開示人数のトップは、ファナック。前回から8人も増え14人となり、開示以来の最高となった。最も億万長者の多い会社だ。「上がった役員ランキング」の3位にも社長の稲葉善治氏が入るなど、存在感は群を抜く。

 同社は山梨県忍野(おしの)村に本社を置く産業ロボットメーカーで、国内屈指の高収益を誇り、納める税金が地方財政を支えているほどだ。雇用面でも大きな役割を果たしている。忍野村は村財政に貢献を果たしたとして、創業者の稲葉清右衛門名誉会長に名誉村民の称号を贈っている。世界中が不景気に悩むなか、今期も過去最高益の見通しだ。

「とにかく、この会社にしか作れないものばかり。中国や韓国の会社がまねしようにも技術力がすごすぎる。圧倒的な競争優位に立っている」(証券アナリスト)

※週刊朝日 2012年7月27日号