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出産した女性の1割がかかる「産後うつ病」 既往があるとリスク大

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 産後のホルモンバランスの変化や生活環境のストレスから発症する産後うつ病は、厚生労働省研究班の2009年度の調査によると約10%の発生率だ。また自責感から症状を我慢してしまう人が多く、早期の発見と治療が課題になっている。

 産後うつ病の症状は、一般的なうつ病と同じだ。抑うつ気分が続き、極度の疲労感や睡眠障害、不安感、無気力などが現れる。この気分障害で家事や育児などの生活ができなくなる。

 発症のメカニズムはよくわかっていないが、出産でプロゲステロンやエストロゲンといった女性ホルモンが減少して、脳内の神経伝達物質であるセロトニンやノルアドレナリンの分泌が阻害されることも一因だと考えられている。

 また、産後は育児の不安や、数時間おきの授乳による慢性的な寝不足など、うつ病の発症につながるリスク因子が多い。そのため、からだを休ませるための環境調整は服薬とあわせて重要という。なかでも夫が育児の主役としてかかわることは不可欠だ。

 産婦であれば、誰もがなる可能性のある産後うつ病だが、「うつ病の既往があると、産後うつ病になるリスクも高い傾向があります」と埼玉医科大学総合医療センターメンタルクリニック(精神科)の安田貴昭医師は語る。

「しっかり休養することはうつ病の治療で重要。そのため症状が重いときには、お母さんから赤ちゃんを離す環境調整も効果があります」(同)

※週刊朝日 2012年7月27日号


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