このところ、難関大学の合格者数で女子校の躍進が目立つ。桜蔭、女子学院、雙葉の3校の「女子御三家」に続き、豊島岡女子学園・鴎友学園女子、吉祥(きちじょう)女子が「新御三家」とされ、勢いをつけてきている。

 これから進学を考える女子やその親として知りたいのは、新御三家に続いて伸びてくる学校だろう。

 今年大学に進学した生徒が6年前に入学した時点、2006年の偏差値(首都圏模試、結果偏差値80%)をみてみると、桜蔭は72、女子学院は70、雙葉は69。現在と変わらずトップクラスに位置していた。一方、新御三家は、豊島岡が69、鮃覧Fは62、吉祥女子は60だった。そして今年、新御三家は御三家迫る進学実績を上げた。6年間で子どもの力を伸ばしてくれた、「お得感」のある学校ともいえる。子どもを入学させるなら、このように、「伸ばしてくれる」学校は非常に魅力だ。とはいえ、新御三家は人気が高まり、中学受験では、徐々に「狭き門」になりつつある。

「改革に取り組んだ学校の伸び方としては、まず、MARCH(明治、青山学院、立教、中央、法政)クラスの大学への合格率が上がってきて、次いで早慶クラスが上がり、難関国立大に合格者が出る、という流れがあります。MARCHクラスの合格者が伸びてきている学校は注目ですね」(進学や受験問題に詳しい森上教育研究所の森上展安代表)

 MARCHの合格者数が急伸している女子校に八雲学園がある。担任教師のほかに、相談相手となる先生が生徒一人ひとりにつくチューター方式など、きめ細かな指導が効果を上げているようだ。東京女子学園も、今年、MARCHの合格者がグッと増えた。少人数の丁寧な指導を展開している。昭和女子大附属昭和も、附属大学への飛び入学制度など強いパイプを持ちながら、外部進学にも力を入れるようになり、年々進学率を上げている。

※週刊朝日 2012年7月20日号