消費増税法案に反対や棄権・欠席した民主党議員は73人。「行くも地獄、残るも地獄」の状況下で、離党か残留かの選択を迫られた。決断は吉と出るか、凶と出るか。

 残留組のなかには、消去法で決めた議員も少なくないようだ。鳩山グループのある議員は、

「小沢グループと一緒にされたくない。小沢さんはいいが、周りの議員がひどい。一線を引いておきたい」 

 とした上で、

「鳩山グループまで離党すると、民主党は衆院で過半数がなくなり、解散の引き金をひいてしまいかねない。まだ選挙はしたくない」

 と本音を漏らす。

 自民党中堅議員は、議員宿舎のエレベーター内で離党組と残留組が交わした会話に驚いた。

「残留議員が離党議員に、『後で行くから、待っててよ』と当たり前のことのように話していたんです」

 残留組の中には、相当数の離党予備軍が存在する。決断の是非を評価して"収支決算"ができるのは、もう少し先になりそうだ。

※週刊朝日 2012年7月20日号