熊本で「新政府」を樹立した坂口恭平・初代首相の正体 〈週刊朝日〉|AERA dot. (アエラドット)

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熊本で「新政府」を樹立した坂口恭平・初代首相の正体

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 政府が国民を守らない今の日本は"無政府状態"だ。ならばと、2011年5月、坂口恭平は熊本で"新政府"を立ち上げた。それから1年。彼の熱が、じわじわと人々に伝道してきている。

 1978年生まれで熊本県出身。建築家、作家、現代美術アーティストとしての顔を持ち、近著『独立国家のつくりかた』が発売わずか5日で5万部を記録した。

 坂口さんは、2011年3月20日、東京都から故郷の熊本県へ移住した。福島第一原発が爆発し、妻が敏感に反応した。とりあえず妻と当時3歳だった娘を熊本県へ避難させ、すぐ後を追った、5日後には熊本市内に200平方メートルの敷地面積を持つ築80年の一戸建てを見つけた。家賃は、大家の提示より多く払った。それでも破格の月3万円。自分で改装し、ここを「ゼロセンター」と名付けた。5月10日、"新政府"を樹立。自ら初代首相を名乗り、東日本から逃げてくる人のために家を0円で解放した。1カ月で100人以上が訪れ、60人以上が実際に移住した。昨年の夏には自腹で150万円を払い、福島県の子供を熊本県に招待。今は地元の人や移住した人、坂口さんの友人らが自由に集う"公民館"のような存在になっている。

「狂った世界を正常に戻さなきゃいけない。でも、今や普通選挙によって世界を変えるのはほとんど不可能です。だから、現状の世界を無視して行動するしかない。世界を変えるのではなく、世界を増やすんです」(坂口さん)

 目指すのは、文化を基本とした相互扶助の世界、お金は"縁"をつくるためだけに使う。

 現在は彼を追ったドキュメンタリー映画「モバイルハウスのつくりかた」が公開中で、7月にはCDデビューも果たす。

※週刊朝日 2012年7月13日号


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