「凡人、軍人、変人」「毒まんじゅう」「抵抗勢力」など、その時々の政局を象徴してきた永田町の流行語。混迷の2012年上半期、「言葉の達人」である政治家たちが愛用するフレーズの中で大賞に選ばれたのは「中間派」だった(☆の数は使用頻度の高さ)。

【中間派】☆☆☆☆☆
 間違いなく上半期の流行語大賞(週刊朝日認定!)。消費増税関連法案へのスタンスを明確にしない民主党議員を指す。真剣に悩んでいるのか、確信犯なのかは判然とせず。ただ「うまい具合に立ち回っている人たち」的なニュアンスを含む。典型例は、旧民社党系の議員で、執行部の各個撃破に遭い、処分をちらつかされて簡単に「転ぶ」人も。

【維新との連携はどうなってるんですかねえ】☆☆☆☆
 小沢グループの若手が発する未来願望系の言葉。新党を結成しても、永田町での孤立感は深まる。橋下徹大阪市長の「大阪維新の会」との連携こそが希望の光。「俺がパイプになっている」と口にする議員は多いが、橋下氏側は距離を置く。

【森・古賀・青木】☆☆☆
 自民党の「長老」、森喜朗元首相(74)、古賀誠元幹事長(71)、青木幹雄元参院議員会長(78)を指す。財務省と結んで消費増税を後押しし、9月の党総裁選で谷垣禎一総裁(67)の生殺与奪権も握る。青木氏は議員引退後も国会近くに事務所を構え、政界ににらみを利かせる。

【谷垣側近】☆☆
 谷垣氏と強固な友情で結ばれた川崎二郎元厚生労働相(64)、逢沢一郎前国会対策委員長(58)、遠藤利明幹事長代理(62)を指す。お公家集団と言われるが、「森・古賀・青木」と激しい主導権争いを展開。

※週刊朝日 2012年7月6日号