みずほ総合研究所、第一生命経済研究所など大手シンクタンクによると、今年の夏のボーナスは、バブル崩壊後の最低水準となる見通しだ。これだけボーナスが減るとなると、徹底した「自己防衛」に走るしかないわけだが、そのためにボーナスを有効に活用する手があるという。

 例えば、生命保険料を月々の支払いから年払いにすることだ。経済ジャーナリストの荻原博子氏が語る。

「年払いにすると年間保険料が5%程度割り引かれますから、最初の年にボーナスを使って年払いにする。そして、月々支払っていたお金を積み立てておいて、その分で次の年もまた年払いにするのです」(荻原氏)

 そうすれば利率5%の預金と同じ効果を得ることができるというのだ。さらに、ボーナスを住宅ローンの繰り上げ返済に回すことも効果があるという。

「住宅ローンを借りて1、2年の人であれば、100万円繰り上げ返済すれば、総返済額が200万円近く減ります。返済期間が短くなりますから、老後の備えにもなる」(同)

 金融広報中央委員会のサイト「知るぽると」では、繰り上げ返済によって返済期問がどの程度短くなるのか試算できる。

「もはや、ボーナスをレジャーや貯蓄に回す時代ではなくなっています」(同)

 パァーッと使ってしまう前に、いい機会だと思って家計を見直してはいかがだろうか。

※週刊朝日 2012年6月29日号