ソーシャルゲーム「アメーバピグ」で子どもたちが擬似セックスをしているという噂(うわさ)がある。

 サイバーエージェントが運営する「アメーバピグ」、通称アメピグは会員が自らの分身「アバター」を操ってコミュニケーションを楽しむ交流サイト。約1千万人の利用者のうち、15歳以下はおよそ140万人にも及ぶ。その子どもたちがアバター同士を下着姿で密着させ、「ペロペロ」「気持ちいい」などと性行為を連想させる会話をしているというのだ。

 3月、運営側は「15歳以下に対する利用制限」を発表したが、「会員登録時の設定は勝手にできる。生年月日を16歳以上に設定しさえすれば年齢はごまかせるから、『ピグH』と呼ばれる疑似セックスを、いまも子どもがしている」とゲーム業界関係者は話す。

 この噂の真偽を確かめるべく、アメピグの世界を"取材"した。

 アメピグ歴3年の女子中学生に「アバターが開いてるイベントでやってるから探してみ。もしかしてお前変態オヤジか!」とのありがたい情報をもらい、さっそく調べてみると、「エロい人集まれ!」など、それらしきイベントがいくつもある。しかし男女数人のアバターが下ネタや恋愛話をするばかりでピグHをする様子はない。あきらめて部屋を退出しようとしたところ、ある女性アバターから個人会話で「ね、ギフトして」と語りかけてきた。

 プロフィルをチェックすると年齢の表記はない。恐る恐る話しかけてみた。

――何歳ですか。
「小学生。あとはひみつ」
――「学校は?」
「ずる休み(笑)」
――ピグHって知ってる?
「したことある」
――よくするの?
「好きじゃない。でもHするから服ちょうだいって(笑)」
――誰とするの?
「わかんない。たぶん大人」
――本当に?
「ね? Hしようよ」
――もう少し話をしよう。
「もういいや」
 そう言い残して少女は部屋から姿を消した。

 子どもたちは大人を相手にピグHを楽しんでいるわけではなく、アバター用の洋服や家具を買ってもらうのが目的のようだ。これって、援助交際か? 

 その後も数時間かけて探してみたが、ピグHの現場は見つけられず……。

※週刊朝日 2012年5月25日号