コンプガチャ中止 消費者庁の目論見と肝を冷やすテレビ局

2012/05/16 07:00

 5月7日朝、連休明けの東京株式市場は、大荒れでスタートした。グリーとDeNA株が両者ともストップ安の前日比500円安に張り付いたのだ。これはゴールデンウィーク中に報道された「コンプガチャ規制」の影響だ。連休前、5千億円あったグリーの時価総額は、わずか一瞬で1200億円が吹き飛んだ。
 9日にはコンプガチャゲームの開発会社・KLabが「5月中に全てのコンプガチャを中止する」と発表。これに、グリー、DeNA含むソーシャルゲーム提供6社も追随した。
 楽天証券経済研究所の今中能夫アナリストはこう語る。
「コンプガチャ中止で、グリーは2013年8月期は40~50%営業減益になると試算される。また今後、通常のガチャ中止となった場合は赤字に転落する可能性もある」
 そうなればソーシャルゲーム会社は崖っぷちだ。
「今回の規制は省庁の利権争いだ。当初、消費者庁は業界に自主規制を求め、自らの規制は考えていなかった。しかし『コンプガチャはパチンコと同じ』という理由で、パチンコを管轄する警察庁が乗り出す構えを見せた途端、消費者庁は一転、規制に乗り出した。きっと、今後、ソーシャルゲームの業界団体に消費者庁の天下りが押し寄せる」
 また、肝を冷やす人もいるようだ。10日の楽天の決算発表後、三木谷浩史社長は、こう話した。
「本当に影響するのはテレビ局でしょ。広告大変だよ」
 テレビCM全体でネット関連が占める割合は20%ともいわれる。その広告収入がゼロになったら――。
 コンプガチャ規制は思わぬところにも飛び火しそうな雲行きだ。

※週刊朝日 2012年5月25日号

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