震災から1年 まっさらな土地は前へ進む意志の証

 がれき除去など、多くの問題を抱えながらも少しずつ復旧を果たす被災地。とはいえ、535平方キロメートルもの地域をのみ込んだ津波の爪跡はいまだに残ったままだ。その被害エリアを、本社カメラマンが空撮した。

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 東日本大震災の津波で浸水した総面積は、約535平方キロメートル。屋久島がすべてのみ込まれた、もしくは東京23区の約9割が浸水したようなもの。

「リアス式海岸の入り江を通過するたび、眼下にはまっさらな土地が広がる。それがずっと続く。北海道南西沖地震、阪神大震災、台湾大地震も取材したが、被害エリアの広さは比べものにならないと実感した」

 1月中旬、岩手県宮古市田老地区から仙台空港まで南下しながら空撮をした、本社カメラマンはそう話す。

 命も暮らしも建物も、津波がすべてをのみ込み、どこが道路かさえもわからなかった震災後の街。1年が経ち、瓦礫は少しずつ片付けられつつある。

 瓦礫が街から消えているのは、気の遠くなるような作業を続ける人がいたからだ。立ちすくむような絶望の前で、一つひとつの瓦礫を動かす人の手があったからだ。この更地から、かつてより強く、魅力的な、人の住む街が生まれる。そう信じたい。

※週刊朝日 2012年3月16日号

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