東京都豊島区の中古パソコン販売店の社長で朝鮮籍の李舜奇(リ スンギ)容疑者(49)が2月7日、北朝鮮にパソコン約100台(約87万円相当)を不正に輸出したとして外為法違反容疑で警視庁に逮捕された。

「今回の事件は、北朝鮮の特権階級向けのパソコン調達の可能性が高い。金正恩が日本のパソコンを好んで使用しているという情報もある」と公安関係者は言い、「実はこの会社以外にも数カ所のパソコン販売会社を一斉に捜索し、十数人を検挙している。李容疑者は口をつぐんでいるが、北朝鮮の工作員とみられている」とも。

 警視庁によると、パソコンは中国・大連の貿易会社を経由し、平壌に渡り、顧客である指導部、軍幹部に販売されたという。

「軍事転用の可能性もあるが、北朝鮮では体制も変わり、西側諸国の最先端技術なら、何が何でも欲しかったのではないか」(前出の公安関係者)
 
 若き独裁者には、くれぐれもゲーム感覚での転用はやめてもらいたい。

※週刊朝日 2012年2月24日号