本誌12月9日号で特報した高岡早紀(39)の事実婚の夫・X氏(44)が繰り広げる"逃走劇"は、今もまだ続いている――。

 2男に恵まれながら保阪尚希(44)と離婚したのち、高岡がパーティーでX氏と知り合ったのは2年ほど前。10年9月に第3子を出産し、X氏とともに都心の戸建てで同居していたことは、よく知られた話だ。

 ところが、X氏は複数の知人から数千万円単位のお金を借りたまま、この秋に高岡との居宅から姿を消した。被害者には愛知や福岡の実業家や会社のほか、暴走族上がりの不良グループも含まれ、それぞれがX氏の行方を追っている。

 ある暴力団関係者の話。

「Xは2年前にも東京の男性実業家からカネを引っ張り、神奈川のヤクザから追い込みをかけられた。そのとき助けを求めた愛知のヤクザが仲裁に入りトラブル処理して以来、ケツ持ちになっている。Xはお礼に(高岡と業務提携を結ぶ)エイベックスがらみのコンサートチケットを届けていたね。ただ、今回は愛知のヤクザも『面倒を見きれない』と言い出していたから、再び神奈川のヤクザが動きだすかもしれない」

 名指しされた男性実業家に取材を申し込むと、
 「確かにXには返してもらえないカネがあり、民事裁判を起こす準備を始めているが、2年前もいろいろ面倒な話になったので、もう僕はかかわりたくない」
 と言うばかりだった。

 本誌が確認した限り、X氏に対する被害届を警察に提出した被害者が1人、民事裁判の手続きに入る被害者が先の実業家とは別に1人いる。問題なのは、被告に高岡の母が代表を務める会社も含まれていることだ。騙し取られたカネの一部がその会社にも流れた、とみられるからだ。

 被害者の一人がこうも言う。

「Xには1億円以上の貸金があり、それを月に何十万かずつ返してもらっていたが、11年の夏に一時2千万円を預けられている。それをXの指示どおりに複数の銀行口座に振り込んでやったが、それが東京の不良グループから騙し取ったカネだったと後で知らされた」

 この被害者によると、2千万円の一部は10月下旬、都銀の支店にある「タカオカサキコ」名義の口座に振り込んだという。高岡はこのお金を果たして手にしているのかどうか――。

 業務提携先であるエイベックスを通じて高岡に取材を申し込んだが、締め切りまでに回答はなかった。
 X氏は12月中旬、公衆電話から複数の知人に対し、
 「今は茨城にいる」
 「新たにカネを借りられそうだが、高岡早紀との良好な関係を条件にされた」
 などと言い残し、再び消息を絶っている。高岡はこの男をいつまで"野放し"にしておくつもりなのか。

週刊朝日