いずれは、やっぱり愛されるピッチャーになりたいですね。プロ野球選手の「格好いい」の基準を変えたい気持ちはあります。例えば、眉毛をそるのが格好いいというのは、高校生や中学生の世代だけなんですよね。でも、幼稚園児やお年寄りからすれば、何だ、あの眉毛ってなるじゃないですか。そうしたら、全員から愛されるとはならない。日本一のピッチャーというのは、ピッチングもそうですけど全部の世代から愛されるキャラクターというか、人間にならなければいけないと思います。そこを究極の目標にしていきたい。その気持ちだけは忘れずにやっていきたい。

 背番号「17」は花巻東に入学して初めてつけた番号でもあります。自分にとっては、原点の番号。これから良いときもあれば、大小いろいろな波がくるときがあると思いますが、何かあったら「17」を見つめ直して、初心を忘れずにやっていきたいです。

    

 きくち・ゆうせい 1991年、盛岡市生まれ。小学3年から野球を始める。岩手・花巻東高で1年夏の全国選手権大会に出場。3年になった09年春の選抜大会では準優勝。夏の全国選手権大会では4強。184センチ、83キロ。左投げ左打ち。直球の最速は154キロ


週刊朝日