「家政夫ナギサさん」に見る女性たちの今の本音 (1/4) 〈東洋経済〉|AERA dot. (アエラドット)

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「家政夫ナギサさん」に見る女性たちの今の本音

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阿古真理東洋経済#ドラマ
男性家政夫が、アラサーのバリキャリ女性を助けるという新たな基軸の家政婦/夫ドラマ『私の家政夫ナギサさん』(写真: TBS提供)

男性家政夫が、アラサーのバリキャリ女性を助けるという新たな基軸の家政婦/夫ドラマ『私の家政夫ナギサさん』(写真: TBS提供)

大森南朋扮する家政夫ナギサさんの幼い頃からの夢は、「お母さんになること」だった(写真:TBS提供)

大森南朋扮する家政夫ナギサさんの幼い頃からの夢は、「お母さんになること」だった(写真:TBS提供)

何でもできる男性家政夫に求めているのは

 2016年に『逃げ恥』をヒットさせたTBSが、再び家政婦/夫ドラマを送り込んだ。『私の家政夫ナギサさん』~~7月6日の初回視聴率は14.2%とまずまずの滑り出し。『逃げ恥』は、2014年頃から始まっていた家事省力化を求めるムーブメントに火をつけたが、男性家政夫が独身バリキャリ女性を助ける『ナギサさん』は、何を目指しているのだろうか。

●母から「呪いの言葉」をかけられて育った

 物語は、仕事はできるが家事はまったくできない28歳の相原メイ(多部未華子)が、家事と仕事と恋の転換期を迎え、どう成長するかを核に進む。製薬会社のMRという営業職に就くメイは、横浜のマンションで1人暮らしをするが、残業が多いこともあって、部屋はしっちゃかめっちゃか。

 そんな生活ぶりを心配した家事代行サービス会社で働く妹が、大人気家政夫の鴫野ナギサ(大森南朋)を送り込む。職場でメイは、チームリーダーと新人育成を任される一方、ライバル会社のMR、田所優太(瀬戸康史)という気になる相手も現れる。

 幼稚園の頃、「家族に温かい料理を作ってくれて、いつも笑顔で包み込んでくれる優しいお母さんになりたい」という夢を、「もっと上を目指しなさい」と当の母親から否定されてしまったメイ。「やればできる子」と「呪いの言葉」をかけられ育ったが、今も「やればできる」と上司に言われれば「はい」とがんばってしまう。そのくせ、仕事を取ったら何もできない、と自己評価は低い。

 ウエブマンガ誌『コミックシーモア』の原作『家政夫のナギサさん』(四ツ原フリコ)をもとに、主人公のキャラクターを、「現代女性の象徴」のように描こうとしたと語るのが、番組を担当するTBSスパクルのプロデューサー、岩崎愛奈氏である。
 
 事前に、働く女性のマーケティングを行う博報堂キャリジョ研の20~40代のスタッフたちへの取材を行い、周囲の女性たちの声や、1年前に結婚した自身の実感を合わせて、現代女性の今を作品に投入した。

「家事は、女性たちの足かせになっていると思います。女性は家事ができなければいけないもの、しなければいけないもの、あるいはやって当たり前のものと刷り込まれている。できないと女性は減点されるのに、男性は家事ができると加点される。そういう従来の価値観を払拭したい。

 女性も家事が苦手でもいい。負担が大きいと思えば、誰かに頼んだり、家事代行サービスに頼んでもいい、という世の中になって欲しいという思いを込めてドラマを作っています。そうしたら、もっと女性も軽やかに生きていけるのではないでしょうか」(岩崎氏)


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