客数減が止まらない、「モスバーガー」の苦境 (1/2) 〈東洋経済〉|AERA dot. (アエラドット)

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客数減が止まらない、「モスバーガー」の苦境

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常盤 有未東洋経済#企業

モスバーガー1号店である東京・板橋区の成増店は1972年にオープン。以来、店舗網を全国に広げてきたが、直近では客数、店舗数ともに減少傾向が続く(編集部撮影)

モスバーガー1号店である東京・板橋区の成増店は1972年にオープン。以来、店舗網を全国に広げてきたが、直近では客数、店舗数ともに減少傾向が続く(編集部撮影)

近年は加盟店からアイデアを募り、ご当地色を打ち出したキャンペーンを積極的に展開してきた(記者撮影)

近年は加盟店からアイデアを募り、ご当地色を打ち出したキャンペーンを積極的に展開してきた(記者撮影)

モスフードサービスの櫻田厚会長は、社長時代に経営意欲が乏しいオーナーの契約打ち切りを断行した(撮影:梅谷秀司)

モスフードサービスの櫻田厚会長は、社長時代に経営意欲が乏しいオーナーの契約打ち切りを断行した(撮影:梅谷秀司)

2015年に東京・千駄ヶ谷で開業した「モスクラシック」。いまだ2号店を出せていない(写真:モスフードサービス)

2015年に東京・千駄ヶ谷で開業した「モスクラシック」。いまだ2号店を出せていない(写真:モスフードサービス)

国産野菜使用などの強みを生かせない理由

 ハンバーガーチェーンで国内店舗数2位のモスバーガーが苦しんでいる。

 モスバーガーを運営するモスフードサービスは2月9日、2017年度第3四半期(2017年4~12月期)決算を発表した。売上高は544億円(前年同期比0.8%増)と横ばいながら、本業の儲けを示す営業利益は33億円(同19.6%減)と減益で着地した。

 減益の主な要因は、牛肉など食材の価格高騰や、システム関連投資に伴う償却負担がかさんだことだ。一見すると、一時的な要因による業績低迷にも思えるが、モスバーガーの苦戦は今に始まったことではない。

●SNSを通じた販促が不十分

 モスバーガーの既存店客数は2013年度から4期連続で減少している。今2017年度も2017年4月~2018年1月の累計の既存店客数は前年同期比1%減。こんなにも長く客数減が続いているのはなぜか。理由の1つが効果的な販促施策を講じられていないことだ。

 競合の日本マクドナルドは、ここ2年ほど、話題の拡散を狙ってツイッターを中心とした宣伝にシフトしている。昨夏に仕掛けたキャンペーンは「マック」と「マクド」の2つの愛称を懸け、東京・大阪それぞれをイメージしたバーガーどちらを支持するかをツイッター上で競うというものだった。キャンペーンに参加すると商品のクーポンが届くという仕組みで客数増につなげた。

 一方、モスバーガーはテレビCMを打ったりしているが、ツイッターなどSNSを通じた商品訴求が不十分だ。同社は国産野菜の使用や、健康を意識した商品開発で知られるほか、ここ数年はご当地色を打ち出したメニューを強化している。だが、モスフードサービスの中村栄輔社長は昨年11月の中間決算説明会で「自分たちの強みをもっとアピールしていく必要がある」と販促の弱さを認めている。

 さらに、過去5年の間は、2013年10月と2015年5月に食材価格などの高騰を理由に、商品の値上げに踏み切っている。特に2015年の値上げでは全商品の約9割を対象に10円~70円引き上げ、看板商品の「モスバーガー」は340円から370円に値上げした。度重なる値上げによって客離れを招いた面もある。



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