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メモリ売却は時間切れ 東芝「上場廃止」の必然

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山田 雄大:東洋経済 記者東洋経済#東芝

東芝メモリの四日市工場。新棟建設は急ピッチで進む(写真奧)が、売却交渉は進まない

東芝メモリの四日市工場。新棟建設は急ピッチで進む(写真奧)が、売却交渉は進まない

10日発表の本決算も監査法人との調整が難航。

 間に合わない可能性が高い、ではなく、もはや間に合えば驚きだ。

 2018年3月末までに債務超過を解消できなければ上場廃止となる東芝。切り札としてメモリ事業売却を急ぐ。ただ、メモリ生産で合弁相手の米ウエスタンデジタル(WD)が、自社の同意なしに東芝が合弁持ち分を売却することに「契約違反」と反対。売却差し止めを米裁判所に申し立てていた。7月28日、裁判所は売却の可否には触れず、東芝に売却完了の2週間前までにWDに通告することを命じ、双方が合意した。

「メモリ事業売却の交渉を進めて最終契約を締結する権利が認められた」(東芝の成毛康雄副社長)。確かに売却交渉の継続と契約は禁じられていない。だが、最終的に売却できるかは、国際商業会議所(ICC)の判断待ちだ。仲裁審は今秋始まる予定で、今年度中に結論が出る望みは薄い。

 優先交渉先である日米韓連合の産業革新機構関係者も「訴訟を抱えたままでは買えない」と二の足を踏んでいる。WDが訴訟を取り下げない以上、売却完了は難しい。買い手連合にWDを迎え入れるなど、和解を模索する必要がある。

 ただ、それができても独占禁止法の問題が残る。


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