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業務量と時短の狭間で奮闘する ワーママたちの本音

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大宮 冬洋:ライター東洋経済#働き方#働く女性#出産と子育て

ワーママは家の中でも外でも働いている(イラスト:門川洋子)

ワーママは家の中でも外でも働いている(イラスト:門川洋子)

 まず僕自身の立場と心情を述べたい。愛知県の地方都市に住む40歳の既婚男性で、工場勤務の妻と二人暮らし。子どもはいない。会社員経験は大卒後の2年弱のみ。長くライターをしている。

 幼少期はいつでも家に母親がいた。兄と弟と一緒に、母から十分に愛されて育ったと感じている。経済的に問題がないかぎり、小さな子どもを抱える母親は家にいてあげるべきではないか。家族のために稼ぐのは父親の役割だ。こんな昭和的感覚が抜けない。

 一方で、僕の仕事仲間には優秀なワーキングマザー(ワーママ)が多い。「子どもと一緒にいたいので仕事は辞める」と言われたら困る。そして、もし僕にも子どもができたら、妻には時短でも仕事を続けてもらわないと貧困に陥るだろう。理想と現実が矛盾しているのだ。

 同世代のワーママと腹を割って話し合ってみたい。ただし、属性を絞らないと話が散漫になってしまう。ここで登場する3人は、いずれも大卒の総合職だ。年収は夫婦それぞれ600万円以上、夫婦仲は円満。やや恵まれた境遇の人たちといえるだろう。

●妻の両親や夫の助けで仕事と育児を両立

「会社がスーパーフレックスタイム制を導入しています。1カ月間で労働時間のつじつまを合わせれば、いつ働いても問題ありません。私は週1で在宅勤務をしています」

 東京都心にオフィスを構えるIT企業で働く由美子さん(40)は、1歳下の夫との間に小学校5年生の息子がいる。1年間は育児休業(育休)を取得したが、時短制度は一度も利用していない。

 仕事が楽なわけではない。人事担当者として各種の面談、面接、打ち合わせを次々にこなしている。在宅勤務の日以外は、朝9時から夜7時すぎまで必死で働いて担当業務を終えるのがやっと。それでも出世は後輩に追い抜かれた。

 子育てに関しては隣接する実家の両親に多くを頼ってきた。妊娠したときから「親に協力してもらう気満々だった」と明かす。

「学童保育に通う息子は、私と夫が帰るまで実家で食事をしてお風呂に入らせてもらっています。母から『子どもがかわいそう。不良になるよ』と脅されましたが、両親のおかげでいい子に育ちました」

 由美子さんの母親も昭和的感覚の持ち主だろう。しかし、由美子さんの夫の実家は地方で商店を営んでおり、「夫婦共働きは当たり前」という価値観。どちらが伝統的で正しいのか、僕にはわからない。


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