6日(土)から7日(日)にかけて、前線が北陸地方を南下するでしょう。特に6日夜～7日朝は発達した雨雲が通過し、短時間に強い雨や大雨の恐れがあります。地震による揺れの大きかった地域では、少しの雨でも土砂災害が起きるおそれがありますが、今回は平時でも注意が必要な雨となります。土砂災害に厳重に警戒し、危険な場所には近づかないでください。
6日夜は前線南下型の大雨 南寄りの強風にも注意
今夜から明日6日(土)は、低気圧が日本海から北日本へ進み、前線が日本海を南下するでしょう。前線に向かって暖かく湿った空気が入るため、前線の活動が活発となるおそれがあります。前線は6日(土)夜～7日(日)朝にかけて北陸地方を南下するでしょう。この、前線が日本海から南下してくる形は、北陸地方で大雨となりやすい気圧配置となります。
北陸地方では、6日(土)午後には広い範囲で雨が降り、前線が南下する6日(土)夜～7日(日)朝を中心に、1時間に30ミリ以上の激しい雨の降る所があるでしょう。6日(土)18時までの24時間雨量は、多い所で新潟県で80ミリ、石川県で50ミリなどとなっていますが、7日(日)にかけて、雨量がさらに増える見込みです。土砂災害に注意・警戒し、低い土地の浸水や河川の増水、落雷や突風にも注意が必要です。
また、強風にも注意が必要です。6日午前中は、日本の東海上の高気圧が本州の南に張り出し、日本海を南下する前線との間で気圧の傾きが大きくなるため、北陸地方では南寄りの風が強まるでしょう。特に、南北に流れる川沿いの地域では局地的に風が強まるでしょう。新潟県の佐渡では陸上でも最大風速15メートル、富山県や福井県でも陸上で最大風速12メートルとなる見込みです。車を運転される方は横風に注意が必要です。
地震の揺れが大きかった石川県能登地方でも大雨に 危険な場所には近づかないように
5日(金)14時42分ごろ、石川県能登地方で強い地震があり、珠洲市では震度6強、能登町で震度5強、輪島市でも震度5弱を観測しました。現在も余震が頻発しており、今後一週間程度、特に今後2～3日は最大で震度6強程度の強い余震に注意が必要です。
この地震で、揺れの大きかった地域では建物の倒壊や土砂災害が相次いで報告されていますが、珠洲市を含む石川県能登地方では、これから次第に雨が降り出してきます。特に前線が通過する6日(土)の夜は、珠洲市でも1時間に30ミリ以上の激しい雨の降るおそれがあります。この雨は、バケツをひっくり返したように降る雨で、平常時でも低い土地の浸水や河川の増水、場所によっては土砂災害も発生するくらいの雨となります。
一般に、地震の揺れが大きかった地域では地盤が緩んでいるため、少しの雨でも土砂災害が発生しやすくなります。このあと、21時頃にかけて雨雲が通過するほか、明日の朝から再び雨が降り出し、午後には本降りの雨、夜には激しい雨となるおそれがあります。雨は7日(日)にかけて降り続くでしょう。土砂災害に厳重に警戒し、崖や崩れている斜面など、危険な場所には絶対に近づかないようにして下さい。安全な場所に避難する際は、ガラス片などが散乱している恐れがあるため、なるべく底の厚めのスニーカーで避難して下さい。また、できるなら明るいうちの避難をお勧めしますが、やむを得ない場合は、懐中電灯を持参し、周囲の状況に十分に注意しながら行いましょう。
珠洲市の週間予報 8日(月)まで雨が降りやすく、土砂災害に警戒を
7日(日)～8日(月)にかけて、前線が本州の南岸沿いに停滞し、前線上を低気圧が進むため、珠洲市でも8日(月)まで雨に注意が必要です。9日(火)頃から前線が南の海上へ離れて高気圧に覆われてくるため、天気は回復へ向かうでしょう。
この時期としては冷たい空気に覆われるため、日中は快適な一方、朝晩は気温が下がります。朝と日中の気温差も大きくなるため、体調を崩さないように、防寒対策も行った方が良さそうです。
ミッツ・マングローブ
姜尚中
ラリー遠田
