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5月の星空や天文情報です。6日は満月で、月が地球の淡い影(半影)に隠される「半影月食」が起こり、翌7日には、みずがめ座η流星群が極大を迎えます。さらに、月が土星や金星、火星に近づく様子も楽しめそうです。

「春の大曲線」や「春の大三角」 春の星座を見つける目安に

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5月は、春の星座を楽しめる時期です。

北斗七星のひしゃくの柄のカーブをのばした先には、オレンジ色のアークトゥルス(うしかい座)があり、その先には白色のスピカ(おとめ座)が輝きます。この大きなカーブは「春の大曲線」と呼ばれます。また、アークトゥルス・スピカと、デネボラ(しし座)の3つを結んでできる大きな三角形は「春の大三角」です。

この「春の大曲線」や「春の大三角」を目安に、様々な春の星座を見つけてみては、いかがでしょうか。

6日は満月 5月の満月は「フラワームーン」

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6日2時34分には、満月を迎えます。5日と6日の夜は、ほぼ真ん丸の月を見られるでしょう。

満月には英語圏で様々な呼び名があります。5月は多くの花が咲くシーズンなので、「フラワームーン」と呼ばれるのです。そんな名前を思い浮かべながら、満月を眺めるのも良さそうです。

今月の満月は「半影月食」も

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今回の満月は、月が真ん丸になるだけではありません。月が地球の淡い影(半影)に隠される「半影月食」が起こります。

月が地球の濃い影(本影)に隠される「月食」とは違い、「半影月食」は月が少し暗くなったと感じるくらいです。それでも、食の最大を迎える6日2時23分には、月が本影に近い所まで入り込むので、本影に近い所ほど暗くなる様子が確認できる可能性があります。

「半影月食」の食の最大は、未明の時間帯ですが、ゴールデンウィーク中ですので、夜更かしして、月が少し暗くなる様子を眺めてみては、いかがでしょうか。

みずがめ座η流星群

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また、7日0時頃には、みずがめ座η流星群が極大を迎えます。7日の未明には、東~南東の空に輝くみずがめ座を放射点に、流れ星が見られるかもしれません。

今回の流れ星の数は、それほど多くはなく、1時間に5個程度です。さらに満月に近い時期ですので、月明かりに照らされて、流れ星を見つけるには条件が悪いのですが、流れ星は、放射点から離れた所でも見られます。そんな中でも、流れ星を見つけることができれば、一段とラッキーです。できるだけ、あかりの少なく空を広く見渡せる場所で、広い視野で空を観察してみてください。

また、流れ星の見頃は、7日の極大だけでなく、5日~8日の未明と、ちょうどゴールデンウィークと重なります。流れ星に願いを託してみては、いかがでしょうか。

月が土星に接近

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また、月と惑星のコラボも楽しめます。

13日から14日、日の出前の時間帯には、土星に月が近づきます。月は、日に日に細くなっていき、土星との距離も変わっていくので、その変化を楽しむのも良さそうです。

ただ、月と土星は、南東の低い空で共演しますので、観察する際は、できるだけ南東側が開けた場所を選んでください

月が金星と火星に接近

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さらに、下旬には、月が金星や火星に近づきます。

23日の夜、西の空では、金星に寄りそうように、細い月が輝くでしょう。さらに少し高い所には火星も見えます。この頃、月は少しずつ太くなりながら移動していき、惑星たちと共演します。金星は空に明るさがあっても観察できますが、火星は空が十分暗くなってから観察すると良いでしょう。