メイン画像
メイン画像

夏にかけて、モンスーントラフが例年より深い予想です。モンスーントラフは、台風発生のきっかけになることも少なくありません。

南西モンスーン 日本の梅雨にも影響

画像A
画像A

北半球が夏に向かう頃、インドの北のチベット高原では、大地が日射で温められて、地上付近では気圧が低くなります。このため、インド洋からの西風が強まり、インド付近に水蒸気をたっぷり含んだ空気が流れ込みます。この風が南西モンスーンです。風でみると、南西モンスーンの開始で、インドは雨季に入るともいえます。

南西モンスーンは、南シナ海を吹き抜け、一部は中国大陸南部を通り、東シナ海方面に向かいます。インドの雨季と日本の梅雨は少し異なりますが、日本付近に停滞する梅雨前線に流れ込む暖かく湿った空気、いわゆる雨雲の元の一部は、南西モンスーンによるものです。

日本気象協会は、25日に梅雨入り予想を発表しました。沖縄、九州から東北の梅雨入りは、平年並みか早いでしょう。

モンスーントラフ 夏にかけて例年より深い予想 影響は?

熱帯付近では、一年中、東風の貿易風が吹いています。この貿易風と、南西モンスーンがぶつかり合うところでは、風は反時計回りの流れになり、モンスーントラフが形成されます。モンスーントラフは、台風発生のきっかけになることも少なくありません。

今後、夏にかけて、モンスーントラフは、南シナ海からフィリピンの東で、例年より深い予想です。日本の南では、太平洋高気圧の西への張り出しがやや弱いでしょう。6月から8月は、日本付近で梅雨前線がやや活発になる時期もある見込みです。これから台風・大雨シーズンに向かうとみられ、注意・警戒が必要になることも考えられます。
今年の夏の天候の予報は難しく、まだ予報に幅があります。今後、最新の情報をご確認ください。