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今日(20日)、札幌管区気象台よりこの先3か月の見通しが発表されました。4月~6月にかけての気温は平年より高めで、降水量はほぼ平年並みの予想となっています。月ごとに天気と気温を詳しくまとめました。

【暖かい空気に包まれた3月】

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3月の北海道は大陸からの寒気の影響を受けにくく、暖かい空気が流れ込んだ日が多くなったため気温は全般に平年を大幅に上回り、北海道における3月上旬の平均気温は1946年の統計開始以降最も高くなりました。

各地で雪解けも進み、札幌では今日(20日)午後1時に積雪がゼロとなりました。札幌の長期積雪終日の平年は4月2日なのでこの時点で平年より10日以上も早く、もし終日が今日で確定となれば、1961年の統計開始以来、5番目に早い記録となります(※長期積雪の終日は、今後一定期間、積雪ゼロが継続して初めて確定となります)。

この先を見ても、24日ごろまでは暖かい空気の影響で気温は高めの傾向が続くと予想されます。今週末~週明けは上空に冷たい空気が入る予想ですが、それでも地上の気温は平年並みとなる見込みで、極端な強い寒気の到来はなさそうです。

【4月の天気 暖かい日が多く、桜前線も順調に北上!?】

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日本海側とオホーツク海側では、天気は数日の周期で変わるでしょう。太平洋側は平年と同様に晴れる日が多くなる見込みです。気温は平年並みか高くなる見込みです。春は例年、低気圧や高気圧が短い周期で通過することが多くみられます。「春に3日の晴れなし」ということわざもありますが、春になると寒気をもたらす大陸の高気圧が弱まり、日本上空を流れる偏西風にのって高気圧や低気圧が交互に通過するため天気の移り変わりが速くなります。今年も例年と同様な傾向となりそうです。

なお、4月は日本の東で高気圧が勢力を強めることもあると予想されています。この地域で高気圧が強まると大陸からの寒気が入りにくくなり、北日本方面は暖かい空気に覆われやすくなります。気温が平年並みか高めの予想なのもこの高気圧が一つの要因といえそうです。

一方、日本の東で高気圧が強まると、北海道付近は南東の風が吹きやすくなるのも特徴です。北海道の太平洋側では海からの湿った空気が入りやすくなり、朝晩を中心に濃い霧のかかる日もあるでしょう。北海道太平洋側の霧は例年6月~7月が有名ですが、今年は早い時期から霧の季節の到来となるかもしれません。

【5月の天気 例年のような北海道らしい春の陽気に】

5月の北海道は、天気は数日の周期で変わるでしょう。気温は全般に平年並みとなる見込みです。
4月と同様に、低気圧や高気圧が交互に通過し、天気が変わりやすくなりそうですが、例年5月になると大陸から乾いた空気が入りやすくなり、北海道は比較的カラッとした陽気となる日が多くなります。現状では大陸や北極域からの強い寒気の南下の可能性は低いと予想されており、北海道らしい5月となりそうです。

5月の連休明けには、桜前線も最終地点となる道東方面まで順調に到達するでしょう。

【6月の天気 気温は再び高め傾向へ 早くも夏の予感・・・!?】

北海道付近は天気は数日の周期で変わり、気温は平年並みか高めとなることが予想されています。

6月になると、北海道では南よりの風が吹く日が多くなります。この風が山越えとなって吹き下ろす日本海側やオホーツク海側は晴れる日が多くなる一方、太平洋側は湿った空気の影響で雲が広がり、霧や霧雨など、ぐずついた天気の日も多く見られるようになります。
今年も同様な傾向が予想されており、全般に気温は高めでも、太平洋側では空気がヒンヤリする日もありそうです。体調管理に気をつけましょう。

また、6月は夏に暑さをもたらす太平洋高気圧が北への張り出しが強まり、偏西風(亜熱帯ジェット気流)はやや北を流れると予想されています。亜熱帯ジェット気流の下には梅雨前線が形成されることが多く、太平洋高気圧が北への張り出しを強めるとその北にある梅雨前線が北海道付近にも近づき、太平洋側では雨が降りやすくなる可能性があります。また、太平洋高気圧が南からの暖かい空気も北へ押し上げ、地域によっては夏のような暑さをもたらすかもしれません。

まだ日陰には雪が残る所も多いこの時期に夏の話とは気が早いと感じるかもしれませんが、今後の気象変動にも注目したいところです。