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北陸では18日夜~19日かけて雨脚が強まるでしょう。積雪の多い地域は雪崩に十分注意して下さい。20日以降は強い冬型となる予想で山沿いを中心に降雪の強まりに注意して下さい。

18日夜以降 前線を伴った低気圧が日本海から本州付近を通過 19日にかけて広く雨 融雪による土砂災害やなだれ等に注意

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18日(土)夜には、前線が大陸から北陸付近までのびる見込みです。更に、前線上には次第に低気圧が発生して本州付近を通過するでしょう。前線や低気圧に向かって南から暖かく湿った空気が流れ込み大気の状態が不安定となる見込みです。

このため、北陸地方では、18日(土)夜から19日(日)にかけて広く雨が降るでしょう。標高の高い所や積雪の多い地域でも雨が降りやすく、雪解けが進みそうです。融雪が進むと、地中の水分が多くなり、がけ崩れや地滑りなどの土砂災害の危険性が高まる所が出てきますので注意が必要です。

また、斜面に積もった雪が崩落するなだれが発生するおそれもあります。春先は「全層なだれ」が発生しやすく、流れ下る速度や距離は表層なだれに比べて小さいものの、破壊力が大きくなる傾向があり危険なものがあります。前兆現象を伴うことが多く、雪の斜面にひび割れやしわができる、あるいは融雪が急に増えるなど、ふだんと違う現象が現れた時は危険性が高まっていることがあり十分注意して下さい。

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18日は僅かながら「春一番」を観測する可能性も

北陸地方における「春一番」は以下の4条件が目安とされています。

①「立春」から「春分の日」の間であること。
②日本海で低気圧が発達すること。
③新潟、富山、金沢、福井のいずれかの気象台で風速(10分平均値)10m/s以上の南成分(ESE~WSW)の風が観測された場合。 かつ、前述の気象台を除く新潟、富山、金沢、福井のいずれかの気象台で風速(10分平均値)6m/s以上の南成分(ESE~WSW)の風が観測された場合。
④最高気温が前日より高いかほぼ同じになること。

このうち、①と④はほば間違いなく条件が満たされています。ただ、②や③については、低気圧の発生位置や進路、発達状況により現時点では微妙な情勢となっています。過去には、あまり実感のわかない「春一番」の観測もされており、この点にも注目して下さい。

19日(日)は二十四節気の「雨水(ウスイ)」となるも 季節はこのまま一足飛びには進まない

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「雨水」は、空から降るものが雪から次第に雨に変わる頃とされ、春一番が吹くのもこの頃となっています。三寒四温を繰り返しながら、春に向かいつつも、北日本や東日本の北陸では、本格的な春が訪れるのはまだしばらく先となりそうです。

上図は、新潟の天気出現率(統計期間1991年~2020年)をプロットしたもので、緑が雪、青が雨を示しています。既に雪が最も降りやすい期間は過ぎていますが、季節は一足飛びには進んでいきません。「光の春」「音の春」「気温の春」と段階を経て徐々に進んでいきそうです。そしてこのあとも、冬の空気と春の空気のせめぎあいが続きそうです。

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20日からは再び強い冬型の気圧配置 22日にかけて強い寒気居座る

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週明けの20日(月)からは、冬型の気圧配置が再び強まる見込みです。北陸上空約1500メートルには氷点下12度以下、約3000メートルには氷点下21度以下で新潟を中心に氷点下24度以下の平地大雪目安の寒気が南下するでしょう。上空の風の流れから山雪主体と予想され、新潟の中越・上越の山沿いや富山の山間部を中心に総降雪量が多くなりそうです。ただ、上空の風が比較的弱いため、最新の天気予報をもとに、平地でも局地的な降雪の強まりには注意して下さい。