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このあとも強い寒気が周期的に南下するでしょう。18日頃は今季一番の強い寒気とJPCZの停滞により平地でも短時間の局地的な大雪に注意が必要です。

最新の1か月予報

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12/15、新潟地方気象台より、福井・石川・富山・新潟の4県を対象とした「北陸地方の向こう1か月の天候の見通し」が発表されました。

そのポイントは、
「寒気の影響を受けやすいため、向こう1か月の気温は低く、降雪量は多くなる見込みで、特に期間のはじめは、降雪量がかなり多くなる所がある」ということです。また、「気圧の谷や寒気の影響により、向こう1か月の降水量は多く、日照時間は少ない」予想となっています。

初雪の観測は、北陸東部の新潟では12/2に、北陸西部の福井・金沢・富山では、12/14にようやく観測されました。これから1月の半ばにかけては、降雪量が多く厳しい寒さが見込まれます。体調管理、雪への備えを万全にして下さい。

18日は今シーズン一番の強い寒気で雪雲発達 週明け19日にかけては平地でもまとまった降雪に 路面の凍結にも注意

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18日は強い冬型の気圧配置となる見込みです。北陸上空約1500メートルには西廻りで次第に氷点下9度以下の北陸の平地で広く降雪となる強い寒気が流れ込むでしょう。

更にトップ画像のように、上空約5500メートルには氷点下36度前後の大雪目安の強い寒気が北陸付近まで南下する見込みです。この時期の日本海中部の海面水温は全般に15度前後となっています。日本海から大量の水蒸気の補給を受け、雪雲が発達するでしょう。19日の夜間を中心に降雪となり、平地でもまとまった降雪となる見込みです。

強い寒気の影響で今シーズン初めて最低気温が0度未満の冬日となる地点もありそうです。車両のスリップ事故や歩行者の転倒など十分注意して下さい。車両の渋滞や交通ダイヤの乱れが発生する可能性もあります。特に週明け19日月曜日は普段より早めの行動を心掛けましょう。

18日頃は更に「日本海寒帯気団収束帯(JPCZ)」が北陸付近に停滞予想 平地でも局地的短時間に積雪急増のおそれ

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大陸からの冷たい風は、朝鮮半島の付け根付近に位置する長白山脈で二分されます。その後は、風下側の日本海上で再合流、日本海からの大量の水蒸気を含んだ気流は行き場を失い激しい上昇気流をおこします。ここで形成される発達した帯状の雪雲(雨雲)を「日本海寒帯気団収束帯(JPCZ)」と呼びます。

18日頃はJPCZが北陸付近に停滞する見込みです。南まわりの西よりの風と北まわりの北よりの風がせめぎあい北陸付近で拮抗停滞すると、活発な雪雲が同じような場所にかかり続けるでしょう。平地でも局地的短時間に積雪急増のおそれがあります。ひとたび車両の立往生が発生すると、緊急車両や除雪車両の運行の妨げにもなりかねません。自動車を利用する際は、雪対策を万全にして下さい。冬用タイヤの車両であっても、大型車両を中心に状況に応じて早め早めにタイヤチェーンを装着するようにして下さい。「大丈夫だろう運転」は冬の北陸路では厳禁です。

「負の北極振動」が顕著 年末にかけて強い寒気が断続的に流れ込む 一時的に寒気が緩む時は雨優勢の天気で土砂災害に注意

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師走の声を聞いて北極振動は負に転じ、明らかにフェーズが変わってきました。現在、負の北極振動が顕著にみられ、北極圏からの寒気が本州付近に流れ込みやすくなっています。

この状況は年末にかけて続く可能性が高く、このあとも、北陸地方の上空には強弱を繰り返しながら断続的に強い寒気が南下する見込みです。雪や寒さへの対策を万全にして下さい。

その一方、寒気がやや緩むタイミングでは「雨優勢」の天気となる日もありそうです。前述のJPCZに伴う降水が多く予想される日もあり、山間部など既に積雪が多くなっている地域を中心に大雨による土砂災害リスクの心配はまだありそうです。