メイン画像
メイン画像

あす11月8日(火)の夜は、「皆既月食」。日本全国で見ることが出来るうえ、月食中の赤銅色の月に天王星が隠れる「天王星食」も同時に楽しむことができます。九州~関東は、天体観察日和に。日中は雨や雷雨の北日本や北陸も、夜は観察チャンスありです。

あす8日 皆既月食 気になる天気は?

画像A
画像A

あす8日(火)夜、日本全国で「皆既月食」が起こります。皆既月食は、月が地球の影に完全に隠され、10円玉のような赤銅色の月が見られる天体現象です。

【あす8日(火)夜、気になる天気は?】
皆既月食の時間帯は、九州~関東、東北の太平洋側を中心に、広い範囲で晴れて、天体観察日和となりそうです。北陸や東北の日本海側では雲が多く、所々で雨が降りますが、雲の間から見られる所がありそうです。北海道も雲が広がりやすいですが、日本海側では月を見られる所もあるでしょう。沖縄は雲が広がりやすく、宮古島や石垣島など先島諸島では雨の所がありそうです。

日本で見られた皆既月食としては、昨年2021年5月26日以来となります。
次に、全国で皆既月食が見られるのは、2025年9月8日で約3年後となります。

月食は、肉眼で十分に観察できる天文現象です。双眼鏡や望遠鏡で月を拡大すると、地球の影が月面のクレーターなどを横切って移動していく様子を楽しめます。

月食の時刻は全国共通

画像B
画像B

国立天文台によりますと、月食の時刻は日本全国どこで観察しても同じ時刻です。東から昇ってきた満月が欠けていき、皆既食となるのは19時16分頃。地球の本影(太陽光がほぼさえぎられた濃い影)に月が入り込む深さによって、皆既食の継続時間が変わります。昨年2021年5月は20分足らずでしたが、今回は86分間(約1時間半)、赤銅色の月が楽しめます。

【月食の時刻(全国同時)】
部分食の始まり 18時09分ごろ
皆既食の始まり 19時16分ごろ
皆既食の終わり 20時42分ごろ
部分食の終わり 21時49分ごろ

南西諸島では日の入り後、月の高度がまだ低い時間帯に部分食が始まります。部分食の始まりから観察する場合は、東側の見通しの良い場所を選ぶとよいでしょう。皆既食となる時間帯は多くの地域で月の高度が高くなっているため観察しやすいでしょう。

織田信長も見た? 惑星食と同時は442年ぶり

画像C
画像C

今回は、月食の最中に月が天王星を隠す「天王星食」が起こります。小笠原諸島を除く日本のほとんどの場所で見ることができます。東京や大阪、福岡などでは皆既月食中に天王星が隠れ始めます。

【天王星食の時刻(各地で異なる)】
・福岡 潜入開始 20時22分頃
出現開始 21時17分頃

・東京 潜入開始 20時41分頃
出現開始 21時22分頃

・札幌 潜入開始 20時49分頃
出現開始 21時47分頃

天王星の明るさは約6等級。暗い環境で肉眼でぎりぎり見える明るさのため、双眼鏡や望遠鏡を使うのがおすすめです。

日本で皆既月食の最中に惑星食が起こるのは、前回が1580年7月26日の土星食(織田信長も見たか?!)、次回は2344年7月26日の土星食ということで、なんと322年後となりそうです。

442年ぶりの、とてもレアな天体ショーとなります。あす8日(火)は、夜空を見上げてみてはいかがでしょうか?