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8日夜には全国各地で皆既月食が見られます。今回は北海道でも時間帯や月の高さなど良い条件がそろった月食観察ができそうです。また、月の左の方には二つの赤い星があります。月の明るさの変化によるこれらの星の見え方にも注目してみましょう。

とても観察しやすい皆既月食

昨年の5月26日に続き、明日8日は皆既月食がみられます。前回の月食は既に欠け始めた状態で月がのぼり、皆既月食の全ての工程を観察することはできませんでした。

今回は、おおむね欠け始めからかけ終わりまでの様子を通して観察することができます。また、午後7時過ぎには皆既月食となり、その時の月の高さも軽く空を見上げる程度でとても見やすい高さとなります。

ちなみに、次回日本全国で見られる皆既月食は2025年9月8日と3年も先になります。良い機会ですので、夜空に浮かぶ10円玉のような色の月をしっかり観察したいところですね。

月食終了後、二つの赤い星は見えている?

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皆既月食の間は、月は地球の影に完全に入るため普段の明るさよりずっと暗く、普段満月の明るさでかき消される周辺の星々も見えるようになります。月を正面にして左側、少し離れた下の方には、二つの赤い星、おうし座の一等星アルデバランと、さらに左には地球に12月に最接近を迎える火星が明るくみえるはずです。

しかし、皆既月食が過ぎると月は時間とともに次第に明るさを取り戻し、午後9時49分には月食は終わりいつもの満月の明るさが夜空を煌々と照らします。月食の間見えていた星々は、復活する月の明るさによりしだいにかき消されてゆきます。二つの赤い星は、月食が終わっても見えているでしょうか。

このように、月の明るさの変化による星の見え方に注目するのも面白いかもしれません。

気になる8日夜の天気は

北海道付近は8日の日中は気圧の谷の中ですが、夜には気圧の谷は東へ遠ざかるでしょう。
このため8日夜の北海道は、月食の時間には天気は回復し、太平洋側では広い範囲で晴れてきそうです。日本海側やオホーツク海側も所々に雲は残りますが、雲の間からは観察することが出来そうです。

気温が下がるこの時季は、空気中の水蒸気も少なく、もともと見通しの良い空が広がります。明日8日の夜は、それに加えて日中の雨で空気中のちりやほこりが洗われるため、月食観察には最適な澄み切った夜空となりそうです。

ただ屋外で観察するときは手袋やマフラーなど十分な寒さ対策を心掛けて、また車の往来や足元などにも確認するなど、安全にも注意しましょう。