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2022年10月の北海道は、史上初の真夏日を観測したかと思えば、その数日後には山で雪の便りが届いたりなど、目まぐるしい季節の変化がありました。10月の主な記録を振り返り、11月の天気や気温がどうなるのかについても詳しく解説します!

10月史上初 真夏日を観測

10月1日(土)は全道的に晴れて暖かい空気が流れ込み、南よりのフェーン現象の影響もあって、オホーツク海側を中心にかなりの高温となりました。道内で最も高くなった網走地方の北見市常呂では31.4度まで上がり、道内では10月史上初の真夏日を観測しました。
なお、これまでに道内で10月に観測された最高気温の記録は、1987年10月5日網走地方の佐呂間と、2021年10月4日渡島地方の北斗で観測された28.2度でした。

また、道内の真夏日の最遅記録(アメダスが整備され始めた1976年の統計開始以降)は、9月21日(1998年、2007年)でしたが、2022年10月1日の観測で、真夏日最晩記録を10日も塗り替えたことになります。

数日後には雪の便り

真夏日が観測された数日後には、寒冷前線が通過したあとに上空に強い寒気が流れ込み、10月5日には利尻山で平年より2日遅く、旭岳では平年より10日遅く、初冠雪を観測しました。また、倶知安町役場による独自観測ではありますが、羊蹄山でも昨年より2日早く、初冠雪を観測しました。
その後、10月6日には斜里岳、8日には雌阿寒岳、18日には手稲山でも初冠雪が観測され、道内では続々と山の雪の便りが届きました。

なお、初雪の平年日は、早い所で稚内と旭川で10月19日ですが、今シーズンは10月中の初雪の観測はありませんでした。

9年ぶり 200ミリ超えの大雨

10月9日から11日にかけては、北海道付近を前線が通過し、特に10日は太平洋側を中心に雨が強まって、大雨や大荒れの天気となった所もありました。10日の日降水量は、胆振地方の登別市カルルスで最も多く、266.0ミリの雨を観測しました。
10月に道内で200ミリ以上の雨を観測したのは、2013年以来9年ぶりのことでした。

11月の天気と気温は?

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今日(31日)は全道的に晴れていますが、この先しばらくは日本海側を中心に曇りや雨のぐずついた天気が続きそうです。その中で、3日(木)の夜からは上空に強い寒気が流れ込む予想となっています。この寒気の影響で、峠や山間部では積雪状態となり、道北を中心に平地でも雪の降る恐れがあります。この頃には、初雪の便りの届く所も出てきそうです。札幌でも北区や南区方面を中心に雨に雪がまじり、寒気の強まりや風向きによっては、初雪の観測となるかもしれません。

その後、11月中旬から下旬にかけては、降水量・日照時間・気温は全てほぼ平年並みの予想です。ただ、平年並みとはいえ平地で雪が積もる頃ですし、最低気温も氷点下が当たり前になってくる時季でもあります。
また、初雪が遅くなったからといって、そのシーズンの雪の量が少なくなるというわけではありません。いざ雪が降ったり積もったりしても焦らないように、冬への準備は早めに行うとよさそうです。