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大気中の主要な温室効果ガス(二酸化炭素、メタン、一酸化二窒素)の2021年の世界平均濃度は、いずれも観測史上最高を更新しました。

主要温室効果ガス 観測史上最高を更新 メタンの年増加量は観測史上最高

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世界気象機関(WMO)は10月26日に「温室効果ガス年報(Greenhouse Gas Bulletin)第18号」を公表しました。

WMO全球大気監視計画から得られた観測成果の最新の解析によると、2021年の二酸化炭素(CO2)、メタン(CH4)、一酸化二窒素(N2O)の現場観測ネットワークによる地上での世界平均濃度は、それぞれ、415.7±0.2 ppm、1908±2 ppb、334.5±0.1 ppbとなり、解析開始以来の最高値を更新しました。
工業化(1750年)以降の増加分の比率は、それぞれ49%、162%、24%です。

2020年から2021年までのメタンの濃度の増加量は、観測史上最高の18 ppbになりました。

メタンは二酸化炭素と比べて大気中での寿命が短く、1分子当たりの温室効果が大きいことから、メタン排出量の削減は地球温暖化対策への速やかな効果が期待されます。メタン放出の約6割は人間活動(畜産、稲作、化石燃料採掘、埋め立て及びバイオマス燃焼など)によるものと見積もられており、メタンの排出削減を二酸化炭素の長期的な排出削減と併せて実施することが、地球温暖化を緩和するために重要であると考えられています。

参照:気象庁HP
https://www.jma.go.jp/jma/press/2210/27a/GHG_Bulletin_18_press.pdf
https://www.data.jma.go.jp/env/info/wdcgg/GHG_Bulletin-18_j.pdf