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台風14号・15号の爪痕が残っている矢先、新たな熱帯低気圧(台風のたまご)が発生する見込みです。過去、9月26日は、洞爺丸台風・狩野川台風・伊勢湾台風など、甚大な被害をもたらした台風が襲来した日。連休明けも、熱帯低気圧の動向に注意が必要です。

新たな熱帯低気圧発生か

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気象衛星画像をみると、フィリピンの東にあるのが台風16号。こちらは、このあとも西へ進み、日本列島には影響はない見込みです。

台風16号の東にある、大きな雲の塊が要注意。今夜25日(日)までに、熱帯低気圧(台風のたまご)に変わり、あす26日(月)の朝には、小笠原諸島付近へ北上する見込みです。この熱帯低気圧が、今後、台風まで発達するのか、北上して列島に近づくのかなど、まだはっきりしませんが、複数ある気象予測モデルの中では発達しながら北上すると予測するものもあります。3連休明けも熱帯低気圧の動向に注意が必要です。

魔の9月26日

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過去、日本に大きな被害を与えた台風(注1)をみると、9月に来襲した台風がほとんどです。これは、9月は8月に次いで上陸数、接近数が多いうえに、この頃には日本列島付近に秋雨前線があり、台風の東側をまわって前線に流れ込む湿った空気が前線の活動を活発化させて大雨を降らせる場合があることも関係しています。

気象庁では、特に大きな災害を伴った気象現象に名前をつけていますが(注2)、洞爺丸台風・狩野川台風・伊勢湾台風は、すべて9月26日に列島を直撃しています。

(注1):昭和に死者・行方不明者数が1,000人を超えたものと、平成になってから死者・行方不明者数が40人を超えたものを取り上げたもの(気象庁HP:日本に大きな被害を与えた台風一覧より)

(注2):特別名称がついた台風(気象庁が名称を定めた気象・地震・火山現象一覧より)
洞爺丸台風(昭和29年9月)・狩野川台風(昭和33年9月)・宮古島台風(昭和34年9月)・伊勢湾台風(昭和34年9月)・第二室戸台風(昭和36年9月)・第二宮古島台風(昭和41年9月)・第三宮古島台風(昭和43年9月)・沖永良部台風(昭和52年9月)・令和元年房総半島台風(令和元年9月)・令和元年東日本台風(令和元年10月)

日本に近づきやすい

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秋は太平洋高気圧や偏西風など、台風の進路に関わる気圧配置や上空の流れが夏と変わり、南海上から放物線を描くように日本付近を通ることが多くなります。このとき、本州付近に秋雨前線が停滞していると前線+台風=大雨パターンとなります。今週は中ごろにかけて、本州の南に秋雨前線が停滞しやすくなるため、注意が必要です。

シルバーウィーク前半は台風14号、後半は15号が列島に大きな被害をもたらしました。記録的な大雨が降った所では、地盤が緩んでいる場所が多くなっています。この先しばらくは、少しの雨でも新たな土砂災害などに注意が必要です。むやみに、家の裏山などに近づかないようにしましょう。