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この冬は、冬型の気圧配置となりやすく、冬らしい寒さとなるでしょう。早い時期から平地で降雪・積雪となる可能性があります。風向きやJPCZの動向によっては平地でも大雪となる日が出てくるでしょう。まだ台風シーズンではありますが、冬への備えも早めがよさそうです。

北陸地方の3か月予報 10月は気温が高いが冬の訪れは早い 急な気温変化に注意

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9/20、北陸地方の3か月の天候見通し、およびこの冬の天候の見通しが発表されました。10月まで残暑が長引くものの、11月から徐々に冬型の気圧配置が増え、気温が急降下。12月は平地でも早い時期の初雪や積雪に注意が必要となりそうです。
さらに、冬にかけてラニーニャ現象が続くため、この冬は冬型の気圧配置となりやすく、気温は平年並みか低く、降雪量は平年並みか多い見込みです。冬らしく厳しい寒さとなりそうです。

10月は、ラニーニャ現象の影響で、太平洋高気圧の東への季節的な後退が遅いため、南から暖かい空気が流れ込みやすく、気温は平年より高い見込みです。晴れた日の日中は汗ばむ陽気となるなど、残暑が長引くことが考えられます。一方、秋雨前線の南下の遅れや台風が遅い時期まで日本付近を通りやすいおそれがあり、大雨や台風に対しての備えはまだ必要です。

11月になると、冬型の気圧配置となる日が徐々に増えて、例年と同様に曇りや雨の日が多くなるでしょう。気温はほぼ平年並みとなっていますが、10月の残暑からの気温差が大きくなり、季節の進みが急激に進むでしょう。体調管理に注意が必要です。また、標高の高い山間部では雪となる日もあり、三国峠など、峠越えを予定されている方は早めのタイヤ交換をお勧めします。

12月は、冬型の気圧配置が多く、平年に比べて曇りや雨、雪の日が多くなるでしょう。平地でも早い時期から本格的な降雪となる可能性もあります。また、雪にならなくてもこの時期は海面水温がまだ高いため、上空に寒気が流れ込んだ際に大気の状態が不安定になりやすく、局地的なアラレに注意が必要です。いずれにしても、冬タイヤへの交換は早めに済ませた方がよさそうです。

3年連続のラニーニャ現象の冬へ 冬らしい寒さ 平地でも大雪や路面凍結などに注意

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ラニーニャ現象は冬まで続く見通しとなっており、冬のラニーニャは3年連続となるでしょう。これは非常に珍しいことで、データのある1949年以降では初となります。

ラニーニャ現象の影響で、日本付近では偏西風が南に蛇行しやすく、寒気が流れ込みやすいでしょう。このため、この冬の気温は平年並みか低いでしょう。冬型の気圧配置となりやすいため、降水量・降雪量はともに、平年並みか多い見込みです。

北陸地方では、近年は短時間に集中して降雪量が増え、重大な交通障害を引き起こすことが増えています。今年は冬型の気圧配置が多いため、上空の風向きやJPCZの動向によっては、平地でも大雪、短時間に集中的に降る「ドカ雪」のリスクは高いと言えそうです。また、気温が低く、路面凍結による交通障害も考えられます。

ラニーニャ現象時の北陸の冬の特徴は?

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グラフは新潟・富山・金沢・福井の冬の平均気温の4地点平均と、冬の降雪量の4地点合計で、1990年以降の推移を表しています。

ラニーニャ現象時の冬は、前年に比べて平均気温が下がっている年が多くなっています。特に2006年頃からその傾向が強くなっています。

また、降雪量も、1990年以降は、一定程度の降雪がみられる傾向があり、2006年以降はその傾向が徐々に強くなってきています。2018年は福井で最深積雪147㎝を記録する記録的な豪雪、2021年は富山で35年ぶりの128㎝、2022年は新潟の山間部を中心とした大雪となるなど、近年は特にラニーニャ現象時に大雪となりやすい傾向が出ています。

ラニーニャ現象は冬まで続く見通しとなっているため、今年も大雪に対する備えはしっかりと行ったほうがよさそうです。