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シルバーウィークの天気は西から次第に下り坂となりそうです。台風14号から離れていても新たな熱帯擾乱や前線の影響を受ける可能性もあります。最新予報をもとに行動計画をして下さい。

※熱帯擾乱とは、熱帯または亜熱帯に発生する低気圧や大気の乱れの総称で、台風やハリケーンなど風が強いものから、低圧部として解析される低気圧性循環が明瞭でないものまで含みます。

台風14号の進路 19日以降はまだ予報円が大きく定まらず

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台風は、周囲の風が弱い場合、地球の自転の影響で北へ向かう傾向があります。下降気流の卓越する太平洋高気圧の勢力圏内へは進みにくくその縁に沿って進んだり、北から南下する偏西風強風帯に捕捉されると北東に進路を変えます。二つの台風が接近するとお互いの風に流される等、相互作用により、複雑な動きを見せる場合もあります。更に、台風自体が周囲の高気圧を強める働きもあり、自らが北上するための足かせを作ってしまうことさえあります。

台風予想進路図では、19日の予報円の直径は1000キロ程と大きく、進路の不確実性は高くなっています。今後も常に最新の台風情報を確認するようにして下さい。

シルバーウィーク前半の19日以降は上空の高気圧弱まる 日本列島の南には台風に対するシールドがなくノーガード状態に

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週間天気図でピンクに色づけされた部分が上空の太平洋高気圧5880m以上の領域に相当し、台風はこの中を進むことはまずありません。19日になると上空の太平洋高気圧は弱まり、台風の日本列島への接近を阻止するシールドが無くなり言わばノーガード状態の予想となっています。

こうなると、台風は日本列島に近づきやすくなり、このタイミングで北から偏西風の強風帯が南下すると捕捉されて北東方向へ転向することが考えられます。一方、この強風帯に乗れなかったり新たな熱帯低気圧や台風が発生すると、お互いの風に流されて迷走することもあり得ます。

また、日本付近で台風14号とは別の新たな台風が発生すると、台風14号よりも先に急に列島に近づく可能性もあります。

シルバーウィーク後半にかけても上空の寒気や新たな前線の影響 今夏台風よりも度々大雨をもたらした前線南下型の大雨となる可能性も

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シルバーウィーク中は北から寒気が南下して、本州付近は夏と秋のせめぎ合いとなる見込みです。前線が停滞して雨の降り方に注意が必要となることもありそうです。こうなると台風や熱帯低気圧が北陸地方から離れていても、湿った空気の影響で、激しい雨や雷雨となることもあり得ます。このあとも台風シーズンは続き、季節の変わり目で前線による大雨にも注意が必要です。