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ラニーニャ現象が続く影響で、残暑が長引き、冬の訪れは早い見込みです。爽やかな秋は短く、11月には、すっかり木枯らしの季節になるでしょう。今年の冬は、例年以上に寒さが厳しくなりそうです。

残暑ぶり返す 10月中旬を過ぎるくらいまで残暑が厳しい

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9月に入ってから、日本付近に大陸から秋の涼しい空気が流れ込むことがありました。
きのう9日夜は、北海道宗谷地方の稚内市沼川で、最低気温が4.8℃など、この秋、全国で初めて5℃未満になりました。全国で気温が5℃を下回ったのは6月15日以来です。
朝晩だけでなく、福岡市や大阪市、東京都心などで、最高気温が30℃に届かない日もありました。

秋の気配を感じられるようになりましたが、この先は、残暑がぶり返します。
九州から近畿を中心に、熱帯夜や猛暑になる日は、まだある見込みです。10月中旬を過ぎるくらいまで、残暑は厳しいでしょう。

ラニーニャ現象 冬にかけても続く

残暑が長引く原因の一つは、ラニーニャ現象です。

ラニーニャ現象は、南米ペルー沖で海面水温が低く、太平洋赤道域の西にあたるフィリピンやインドネシア付近で海面水温が高い現象です。日本を含め世界中の異常な天候の要因になり得ると考えられています。

今回のラニーニャ現象は、昨年2021年秋から続いており、今年2022年8月も、太平洋赤道域の海洋と大気の状態は、ラニーニャ現象時の特徴を示しています。今後、冬にかけてもラニーニャ現象が続く可能性が高くなっています。

ラニーニャ現象の影響で、日本付近では、10月にかけて、上空の偏西風は平年より北を流れやすいでしょう。このため、全国的に暖かい空気に覆われやすいのです。

爽やかな秋は短い 冬の訪れは早く11月には冬型の気圧配置になりやすい

この秋は残暑が長引くのですが、冬の訪れは早いでしょう。爽やかな秋は短くなりそうです。

ラニーニャ現象時、日本では秋から冬への季節の進行とともに、一般的に、高温傾向から低温傾向に変わります。
今のところの資料でも、この傾向は顕著にみられます。11月には、日本付近は、西高東低の冬型の気圧配置になりやすく、すっかり木枯らしが吹く季節になるでしょう。

今年の冬(2022年‐2023年の冬)は厳寒

今年の冬(2022年‐2023年の冬)、フィリピンやインドネシア付近の海面水温は、平年より高く、太平洋赤道域の西部では、ラニーニャ現象時の特徴が続く予想です。この影響で、冬になると偏西風が蛇行し、日本付近に寒気が流れ込みやすくなるでしょう。
沖縄、九州から東北を中心に、寒さが厳しくなる見込みです。日本海側では、例年以上に雪が多くなる可能性もあります。

今年は、爽やかな秋は短く、冬の訪れは早い見込みです。それどころか、例年以上に寒さが厳しい冬になるでしょう。
半袖などは、まだ活躍しますが、例年より早い時期から本格的な冬の装いが必要になりそうです。