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先島諸島を通過した台風11号は、4日昼現在東シナ海を北上中です。今後明後日6日には日本海へと進み、急速に速度を上げながら日本海を北上し、北海道の西を北上する見込みです。北海道では7日にかけて、台風の進路によっては警報級の暴風となる恐れがあり、2004年の台風18号(通称ポプラ台風)並の暴風となる可能性もあります。

2004年台風18号、通称ポプラ台風とは

2004年9月8日、台風18号が北海道の西海上を北上し、9時に温帯低気圧に変わった後も再発達しながら宗谷海峡へ進みました。北海道付近では急速に西~南西の風が強まり、最大瞬間風速は、札幌で50.2m/sとそれまでの観測史上1位の記録を塗り替えました。その他も道内の広い範囲で観測史上1位を記録した地域が多くなりました。

この猛烈な風により、北海道大学を象徴するポプラ並木の多くがなぎ倒されたことから、「ポプラ台風」と呼称することがあります。また、積丹半島を走る国道では、高潮や波浪などの影響により橋が落下する被害となりました。

ただ、雨の降り方はそれほど強まらず、晴れ間の出た所もあったため、外出する人も少なくなく、飛来物の衝突などによって道内では473名が負傷し、9名の方が命を落としました。

暴風に備えよう

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台風は時計と反対周りに風が吹いているため、進行方向の右側半分の領域は台風本体の中心に吹き込む風に加え、台風自体を押し流す風が加わります。このため進行方向の右側は暴風や高波の危険度が増します。この領域のことを「危険半円」と呼び昔から恐れられていました。

北海道の西を北上する場合、北海道はこの危険半円に相当します。仮に低気圧に変わったとしても再発達する可能性がありますので、決して油断は禁物です。ポプラ台風の時も飛来物の衝突によって多くの方々が負傷しました。

道内は今日4日午後は晴れて風も弱く穏やかに経過し、明日も日中は雨や風は強まりません。今回の台風は日本海に入った後上空の強い風に流され、急速に速度を上げて北上してきます。急に風が強まることが十分に考えられるため、早めに屋外にある、風で飛びそうなものを屋内にしまうとか、停電に備えて充電や電池を準備するなどの対策を心がけたいところです。