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東海地方は、きのうから今朝にかけて、局地的大雨になりました。三重県の伊勢志摩地域では、きのうは猛烈な雨を観測し、8月31日の降り始めからの雨量が300ミリを超えている所があります。きょう4日は、大雨の峠は一旦越えたと思われますが、東風が吹き付ける三重県を中心に雨雲が発生しやすい状態が続く見込みです。土砂災害に警戒をしてください。

台風11号の進路と東海への影響

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大型で強い台風11号は、4日10時現在、宮古島の北北西約170キロにあって、時速15キロで北へ進んでいます。中心気圧は950hPa、中心付近の最大風速は40メートルです。暴風域(赤色の丸)を伴っており、強風域(黄色の丸)が広い特徴があります。台風は、5日は東シナ海を北へ進み、6日9時には対馬近海に達するでしょう。そのあとは日本海を北上し、7日9時までに温帯低気圧に変わる見通しです。
現在の予報円の真ん中を通った場合、台風が東海に最も近づくのは、6日の昼過ぎになりそうです。予報円の東側を通っても、東海は暴風域に入らない(赤線の枠内に入らない)予想ですが、強風域には入る見込みです。今回の台風では、東海は風よりも大雨の影響が大きくなると思います。沿岸・海上を中心に、強風・高波の注意は必要です。

週間予報 大雨のポイントは?

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<5日(月)>
・きょうと同じように、東風が吹き付ける三重県を中心に雨が降るでしょう。愛知県や岐阜県、静岡県も、にわか雨に注意が必要です。

<6日(火)>
・台風が日本海へ進むにつれて、東海は台風に向かう南風が吹き、非常に暖かく湿った空気が流れ込む見込みです。大気の状態がより不安定になり、あちらこちらで雨雲が発達をして、大雨になる恐れがあります。上空の風が強く、雲の流れは速くなりそうですが、同じような所で雨雲が発生し続けた場合に、警報級の大雨になる恐れがあります。

<7日(水)~8日(木)>
・台風が温帯低気圧に変わり、遠ざかっても、東海は非常に暖かく湿った空気が残るため、台風一過にはならない見込みです。雨の元になる水蒸気が沢山ある状況で、局地的大雨になる可能性が十分あります。

<9日(金)以降>
・今回の台風とは別の熱帯擾乱が南から近づく予想があります。このため、暖かく湿った空気の供給が続く見込みです。週はじめの降り始めからの雨量がどんどん増えて、土砂災害の危険性がさらに高くなる恐れがあります。

※きょうは、大雨の峠を一旦越えたと思われますが、週の後半にかけて2つ目の峠があります。緩んだ地盤が固まる前に、次の大雨が来てしまう見通しです。急な崖や斜面など、危険な場所にはなるべく近づかないようにしてください。晴れ間を活用して、次の大雨に備えましょう。