メイン画像
メイン画像

前線や接近する低気圧の影響で北海道では昨日31日から今朝にかけて太平洋側を中心に広く雨が降りました。函館では8月の月降水量が481.5ミリと統計開始以来、8月としては1位となる雨量を観測しました。その原因と、今後の天気をお伝えします。

停滞した前線の影響で雨の降る日が続いた

画像A
画像A

8月の函館は雨の降る日が多く、降水の観測がなかった日はたった5日しかありませんでした。函館の8月の平年降水量は156.5ミリですが、今年は481.5ミリと平年の3倍以上の雨を観測しました。

このように函館で雨の降りやすい状況となった要因は北海道の南岸から東北北部付近に停滞した前線です。前線は異なる空気の境界ともいえます。

今回の前線は、南側には太平洋高気圧から吹き出す暖かく湿った空気が流れ込み、一方、北側にはオホーツク海高気圧から入る冷涼な空気や、大陸から流れ込む秋の空気が居座り、その結果、前線が同じような位置に停滞しました。

東北北部での豪雨災害はニュースなどでも頻繁に伝えられたのは記憶に新しいですが、この前線は函館周辺にも多量の雨をもたらしたといえるでしょう。

雨はおさまるが、河川の増水などには引き続き注意を!

画像B
画像B

昨日から降った雨は今日はやむ見込みですが、これまでの雨により河川では増水している所があります。また、地盤の緩んでいる所もありますので、川のそばや傾斜地などにはできるだけ近寄らない方が良いでしょう。

また、この先一週間の予想天気を見ると、3日まではまとまった雨の降る可能性は低いですが、その後は再び前線や気圧の谷の影響で雨が降りやすくなる見込みです。また、南西諸島に近づきつつある台風第11号の動向によっては週明け以降、北海道に影響を及ぼす可能性があります。今後の台風情報にも注意していきたいところです。