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今年のお盆の警戒点は大きく2つあります。1つ目は「猛烈な暑さ」です。特に、関東から九州にかけては都市部で軒並み35℃以上、内陸部では体温を超えるような危険な暑さになるでしょう。2つ目には東北や北陸、北海道は「長引く大雨」によって災害危険度が高まる恐れがあります。

北日本に前線停滞

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きょう9日(火)は、前線が停滞している東北北部で朝から局地的に雨雲が発達し、レーダーの解析では、青森県深浦町付近で午前7時までに約100ミリ、午後2時までの1時間に約90ミリの猛烈な雨が降ったとみられ、同じ場所で2度も「記録的短時間大雨情報」が発表されました。
午後2時現在、青森県弘前市の一部には警戒レベル5の緊急安全確保が発令中です。青森県を流れる岩木川で氾濫の危険性が非常に高まっていますので川には絶対に近づかず、厳重に警戒してください。

先日も山形県と新潟県では、大雨特別警報が発表されたように、すでに大雨で地盤が緩んでいる地域で、再び災害の危険度が高まりそうです。

この先の予想天気図を見ると、西日本から東日本には太平洋高気圧が大きく張り出し、北日本には前線が停滞する見込みです。
お盆の期間中もこの気圧配置は大きく変わらず、東北や北陸、北海道は「長期間」大雨が続くでしょう。災害に一層の警戒が必要です。

太平洋高気圧は14日(日)頃にはやや後退し、それとともに前線がやや南下する見込みです。
関東から九州、沖縄も13日(土)から14日(日)にかけては、雨が降りやすく、局地的には大雨となる恐れがあるため、注意が必要です。

雨の降り方 弱い雨でも長く続く場合は危険

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東北や北陸、北海道では12日(金)頃にかけて雨が続き、局地的には1時間に50ミリ以上の「滝のような雨」や1時間80ミリ以上の「猛烈な雨」が降るでしょう。13日(土)頃にはいったん雨のやむこともありますが、再び14日(日)以降は雨雲がかかりやすくなり、災害の恐れが高まる見込みです。

1時間に10ミリ以上20ミリ未満の「ザーザー降り」や20ミリ程度の「土砂降り」でも雨が長続きする場合は、災害発生につながる恐れがあります。雨がそれほど強くない場合など、避難のタイミングが難しいところもあるかもしれませんが、随時気象情報で災害の危険度を確認して、安全な場所でお過ごしください。
災害の危険度が高まってきた際には、一刻も早い避難が必要になりますので、お盆に入る前に、いざという時のために避難計画をしておくと良さそうです。

お盆も連日猛烈な暑さ

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きょう9日(火)は、九州から東北南部では強い日差しが照りつけて、猛烈な暑さになっています。
午後2時までの最高気温は、栃木県佐野市で38.2℃、群馬県館林市で38.0℃、東京都青梅市で37.8℃、京都府宮津市で37.6℃、富山市で37.5℃などと体温を超える暑さになっている所があります。
東京都心は最高気温が35.7℃まで上がり、今シーズン14回目の猛暑日となりました。
東京都心の年間の猛暑日日数は、これまでの最多記録は13日間で(1995年と2010年)、1875年の統計開始以来、歴代最多日数を更新しました。

お盆の期間中も、九州から関東を中心に暑さが厳しく、最高気温が35℃以上の猛暑日が続くでしょう。東京都心の猛暑日最多日数はまた更新され、記録的に暑い夏になりそうです。内陸部では体温を超えるような危険な暑さの所も出てくるでしょう。

日中だけでなく、夜間も暑さが続くため、時間帯を問わず熱中症に厳重な警戒が必要です。
車で長時間お出かけされる方も多いと思いますが、車内は短い時間でもすぐに高温になるため、熱中症に厳重に警戒してください。

熱中症の疑い 応急処置法は?

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熱中症は、できるだけ予防したいものですが、万が一、症状が疑われる場合は、次のような応急処置が必要です。

まずは、涼しい場所へ移動しましょう。冷房の効いた部屋や、屋外では風通しのよい日陰で、できるだけ早く、体を冷やしてください。
衣服を緩めて、体から熱を逃がしましょう。体温を下げるためには、冷やした水のペットボトル、氷枕などを使って、両側の首筋や、わきの下、足の付け根を冷やすと効果的に体温を下げることができます。
水分と塩分を補給しましょう。冷たい水を、自分で持って飲んでもらうと、体にこもった熱を奪うだけでなく、水分補給もできます。また、経口補水液やスポーツドリンクを飲めば、汗で失われた塩分も適切に補えます。
ただ、吐き気を訴えたり、意識がなかったりするなど、自分で水分を摂ることができない場合は、口から水分を補給するのは禁物です。すぐに病院へ運んでください。