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東北地方では線状降水帯が複数発生して記録的な大雨となり、川の氾濫や土砂災害の危険が高まっている地域があります。今夜以降は山形・福島で大雨に警戒が必要です。雨がやんでから川の氾濫やがけ崩れが起こることがあり、雨がやんでからも警戒を続けてください。

東北各地で記録的な大雨 雨雲の帯は南下

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3日の東北地方は、低気圧から延びる前線がゆっくり南下中です。
東北北部は大雨のピークは過ぎましたが、新潟県下越から山形県置賜、福島県会津付近にかけて、活発な雨雲がかかり続けています。

午後1時9分には新潟県下越と山形県置賜に線状降水帯が発生し、「顕著な大雨に関する情報」が発表されました。
今朝は青森県や秋田県でも「顕著な大雨に関する情報」が発表され、予想を上回る大雨になりました。

午後3時40分までの24時間に降った雨の量は、青森県平川市の碇ヶ関で186.5ミリ、深浦町で179.0ミリと統計開始以来1位の大雨となりました。
秋田県大館市陣場や山形県小国町も170ミリを超えて、8月としては1位の雨量を更新しています。

【洪水の危険度】雨がやんでからピーク 川に近づかないで!

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こちらは洪水の危険度を表した図です。川の色が黄→赤→紫になるほど危険度の高いことが分かります。
黒は重大な洪水災害が切迫、もしくは発生している可能性が高く、紫までに避難することが大切です。

東北北部は雨がやんでから水位の上昇している川があります。
午後4時20分現在、青森県の「馬淵川中流」は紫色で氾濫の危険が非常に高い、氾濫危険水位を超えています。
岩手県の「北上川上流」も赤色で、氾濫の危険が高い、避難判断水位に達しています。
中小の河川はすでに氾濫していてもおかしくない状況です。

また、現在、激しい雨の降っている新潟県下越地方から山形県置賜周辺でも中小河川が紫色の表示で、
氾濫の危険が非常に高まっています。
中小河川を増水させた水は下流にあつまるため、水位はさらに上昇します。

【土砂災害】山形・福島・新潟方面 危険度さらに上昇!

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こちらは土砂災害の危険度分布です。こちらも色が赤や紫になるほど危険度が高いことを表します。
午後5時38分現在、土砂災害の危険が非常に高く、岩手・山形・福島県の一部の自治体に「土砂災害警戒情報」が発表されています。
青森県内では全て解除され、岩手県も解除され始めた地域がありますが、雨が続く山形県、福島県では警戒地域が拡大中です。

4日も 東北南部は局地的な激しい雨の恐れ

新潟県~山形県、福島県では、今夜遅くにかけても活発な雨雲が流れ込み大雨になるでしょう。
北部3県はすでに雨のピークは超えましたが、洪水や土砂災害の危険が高くなっている地域があります。

【東北南部 予想雨量】
・1時間雨量(3日・多い所) 50ミリ

・24時間予想雨量(~3日18時・多い所) 80ミリ

東北地方では、3日夜遅くにかけて、土砂災害や低い土地の浸水に厳重に警戒が必要です。
川の氾濫は東北北部で4日明け方まで厳重に警戒し、東北南部は少なくとも3日いっぱい警戒が必要です。
予想以上に雨が続くと、災害の危険も長引く恐れがあります。

自治体からの避難情報を確認し、危険を感じる方は自治体からの情報を待たずに、安全な場所で過ごしてください。

日が暮れると周囲の状況が分かりにくくなります。
外に出るのが難しい場合は、少しでも崖や川から離れた所や、浸水しにくい高い場所に身を寄せてください。

あす4日は前線がさらに南下し、大雨の中心は関東甲信や北陸、東海へ移る予想です。
ただ、福島県を中心とした東北南部は大気の不安定な状態が続き、局地的な激しい雨や雷雨が起こりやすいでしょう。
引き続き天気の急変に注意が必要です。