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3月末にかけては、北日本を中心に気温が平年より高く、一気に春らしくなる時期もあるでしょう。暖かさによって、花粉の飛散がピークを迎え、桜の開花も順調に進みそうですが、気温の変化(寒暖差)に注意が必要です。積雪の多い所では、雪どけが進みますので、雪崩や屋根から落ちる雪にも、十分お気をつけください。

【2月25日~3月4日】北日本を中心に 急に春めく

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ここ1週間は、日本付近では冬型の気圧配置が強まり、全国的に寒気の影響を受けやすくなりました。ただ、いよいよ、季節は春へと向かいそうです。

気象庁は、きょう2月24日、1か月予報を発表しました。それによりますと、この先1か月は、シベリア高気圧の勢力が弱く、日本では、寒気の影響を受けにくくなるでしょう。

週ごとに、詳しく見ていきます。

2月25日~3月4日の平均気温は、北日本では「平年より高い」、東日本と沖縄・奄美は「平年並みか高い」、西日本は「平年並み」の予想です。南に高気圧、北に低気圧という「南高北低」の気圧配置となるため、北・東日本では、暖かい空気が入りやすい日があるでしょう。

ただ、北日本を中心に暖かくなると、気をつけなければいけないのが、雪どけが進むことです。2月24日現在、日本海側の広い範囲で、平年を上回る積雪となっています。雪どけが進むため、雪崩が発生しやすくなったり、川が増水したりするおそれがあります。屋根から落ちる雪や、除雪作業中の事故にも、十分お気をつけください。

さらに、この時期になると、九州から近畿では、広い範囲で、スギ花粉のピークを迎えるでしょう。金沢や仙台など、北陸や東北南部でも、スギ花粉のピークが近づきそうです。暖かくなることで、スギの開花が進み、当初の予想よりも、飛散のピークが早まる可能性もあります。早めに、万全な花粉対策を心がけてください。

【3月5日~11日】朝晩と日中の「気温差(寒暖差)」に注意

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ただ、そのまま、広い範囲で「季節先取りの暖かさ」が続くわけではありません。

3月5日~11日の平均気温は、全国的に「平年並み」でしょう。この期間も、大陸の寒気は弱く、影響を受けにくくなりそうです。

5日は二十四節気の「啓蟄」で、暦の上では、冬眠をしていた虫が穴から出てくる頃です。このまま順調に暖かくなって欲しいものですが、なかなか暦通りとはいかないようです。平均気温は「平年並み」でも、この時期は、朝晩と日中との気温差が大きくなる可能性があります。

特に、北・東日本の太平洋側や、西日本では「平年に比べて、晴れる日が多い」というのがポイントです。良く晴れる所ほど、夜間は放射冷却が強まるため、一日の中で、朝晩と日中の「寒暖差」が大きくなるのです。

毎日の詳しい天気予報では、天気マークだけでなく、最低気温や最高気温の数字も、詳しくチェックしてください。

【3月12日~25日】後半は 桜の開花ラッシュに

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そして、3月12日~25日は、寒気の影響を受けやすいエリアが、いつもとは変わるでしょう。

この期間の平均気温は、北日本で「平年並みか高い」、東・西日本では「平年並み」、沖縄・奄美は「平年並みか低い」予想です。沖縄・奄美では、北から高気圧に覆われ、寒気の影響を受けやすいものの、北日本では、いつもの年よりも早く、春らしくなってきそうです。

一方、東・西日本では、いよいよ、桜のつぼみが膨らむ暖かさとなるでしょう。日本気象協会がきょう2月24日に発表したばかりの「2022年桜開花予想(第3回)」によりますと、今年の桜の開花は、広く平年並みの予想です。3月21日に本、3月22日には東京や福岡などで開花し、3月23日は名古屋からも「サクラサク」という便りが届きそうです。

ただ、桜開花の時期は、まだ、朝晩は冷える日が多い時期です。夜桜を見る時など、体を冷やさないよう、ご注意ください。

【北日本】北海道・東北地方

【東日本】関東甲信・北陸・東海地方

【西日本】近畿・中国・四国・九州北部地方・九州南部

【沖縄・奄美】鹿児島県奄美地方・沖縄地方