メイン画像
メイン画像

今年の9月は秋雨前線や台風の影響で、西日本や東日本を中心に曇りや雨の日が多くなりました。17日には台風14号が統計開始以来初めて福岡県に直接上陸しました。また、オホーツク海高気圧が優勢で関東や東北の太平洋側では気温の低い日も多くなりました。9月の振り返りと10月の見通しです。

上旬は関東や東北の太平洋側で低温

画像A
画像A

上旬はオホーツク海高気圧の勢力が強く、関東や東北の太平洋側には北東からの冷たい風の吹く日が多くなりました。

特に関東は記録的な低温で、東京都心は9月上旬としては108年ぶりに最低気温が8日連続で20度を下回りました。東京23区には4日~7日にかけて低温注意報が発表されました(夏季としては28年ぶり)。

また、上旬から中旬にかけては、九州から東北南部にかけて日照の少ない状態が続きました。今月の日照時間は平年の8割程度にとどまった所が多いです。東京都心では9月前半(1日~15日)の日照時間の合計が29.4時間と、20年ぶりに30時間未満となりました。

中旬は台風14号が福岡県に上陸 北日本も大雨に

画像B
画像B

中旬は台風14号が東シナ海で迷走したのち、17日の午後7時前に福岡県福津市付近に上陸しました(今年3回目の上陸)。台風が福岡県に上陸するのは統計開始以来初めてのことです(再上陸を除く)。その後、18日午前0時過ぎには愛媛県松山市付近に再上陸、18日午前6時過ぎに和歌山県有田市付近に再上陸しました。

九州を中心に雨量が増えて、宮崎空港では72時間雨量が788.0ミリと9月の平年雨量の約2倍の大雨となりました。

また、東北や北海道でも別の低気圧の影響で記録的な大雨となり、24時間雨量は北海道えりも町で統計開始以来最も多い236.0ミリ、岩手県大船渡市で9月としては統計開始以来最も多い191.5ミリに達しました。

富士山では異例の初冠雪の見直し

画像C
画像C

富士山では初冠雪の見直しがありました。

甲府地方気象台は、7日に富士山の初冠雪を一度発表しました。しかし、その後20日に一日の平均気温が今年最高となる10.3度が観測されたため、異例の見直しとなりました。26日に改めて富士山の初冠雪を発表。初冠雪が2度発表されるという大変珍しいこととなりました。

※富士山の初冠雪は、「一日の平均気温が、その年の最も高い日」の後に、山頂付近が雪などによって白く見える様子が、麓の気象台から見えたことが、観測の条件です。

10月は気温高く 季節の歩みは遅め

9月は関東や東北の太平洋側を中心に肌寒い日が多くなりましたが、10月になると一転して全国的に気温が高い傾向となる見込みです。特に来週は西日本や東日本で残暑が続く見込みで、季節の歩みはかなりゆっくりとなりそうです。

それでも季節の変わり目は気温の変化が激しいことも多くなります。体調管理や服装選びにはご注意ください。

10月の降水量は平年並みの所が多くなりそうですが、近年は10月に入ってからも台風の影響を受けることが増えています。災害への備えは万全にしてお過ごしください。