広島県は8月に入り台風9号や前線による降水が、2021年の2か月近くもあった梅雨期間の降水量と匹敵する雨量となりつつあります。
1週間で8月ひと月分の雨の5倍近くが降るなどの記録的な大雨となり、土砂災害の危険が高い状態が続いています。向こう一週間は大雨をもたらした前線の活動が弱まるものの、湿った空気や秋雨前線の影響を受け、くもりや雨のぐずついた天気が続きそうです。
広島市の降水量 梅雨期間の雨に匹敵する量に
広島県の2021年の梅雨は5月15日から7月12日まで(速報値)の、およそ2か月近くと長くなりましたが、その降水量に匹敵する雨が短期間に降っています。
また、広島市の8月1日から17日までの降水量は640.5ミリで、8月のひと月分(131.4ミリ)の5倍近くとなります。
この記録的な大雨により地盤がゆるみ、少しの雨でも土砂災害が起こり、被害が広がるおそれがあります。
19日にかけても前線の活動が活発
18日(昼)はいったん小降りとなっていますが、あす19日の明け方にかけて、再び滝のように雨の降る所がある見込みです。
あす19日にかけて、西日本付近に停滞する前線に向かって、暖かく湿った空気の流れ込みが続き、活動が活発な状態が続きます。断続的に雨が降り、局地的に雷を伴った激しい雨や非常に激しい雨が降るでしょう。
暗い時間帯の大雨になる可能性が高いため、明るいうちに安全な場所へ避難してください。
向こう一週間も、くもりや雨のぐずついた天気に
20日には前線の活動が次第に弱まってくる見込みです。ただ、高気圧縁辺をまわる湿った空気の流れ込みが続き、期間の前半は上空にも寒気が居座るため、大気の不安定な状態が続く見込みです。このため、午後を中心に雨や雷雨になるでしょう。
また、期間の後半は秋の空気と夏の空気の間で前線ができるため、雲が広がりやすくなり、山陰を中心に雨の降る所がある見込みです。
記録的な大雨となっているため、雨がやんだあともしばらくは土砂災害の危険が高い状態が続きます。
こまめに気象情報を確認して、次の雨に備えるようにしてください。