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きょう14日(土)未明以降、長崎県、佐賀県、福岡県に大雨特別警報が相次いで発表されました。佐賀県嬉野市では、11日(水)降り始めからの雨量が900ミリに迫る勢いで、すでに年間雨量の4割程度に達しています。記録的な大雨により、重大な災害が迫っています。土砂災害、川の氾濫、低い土地の浸水に厳重な警戒し、命を守る行動をとって下さい。

かかり続ける活発な雨雲の帯 年間雨量の4割到達の地域も

11日(水)以降、前線は対馬海峡から九州北部付近に停滞と、気圧配置にほとんど変化がない状況です。そんな中、きのう13日(金)の昼ごろから、九州北部の同じような場所に発達した雨雲の帯がかかり続け、長崎県、佐賀県、福岡県に大雨特別警報の発表となりました。11日(水)降り始めから14日(土)午前7時までの雨量は、佐賀県嬉野市で877.5ミリと、年間雨量の4割に達する記録的な大雨となっています。

長崎県、福岡県でも年間雨量の3割程度に達している地域があり、例年、梅雨の期間に降るような量の雨が、たった4日の間に集中するという、異例の大雨となっています。

長崎 佐賀 福岡の3県を中心に「極めて危険」な状況

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現在、長崎、佐賀、福岡の3県を中心に土砂災害や浸水、洪水の危険度が極めて高くなっており、すでに重大な災害が発生していてもおかしくない状況です。佐賀県の六角(ろっかく)川では、氾濫が発生しました。避難が困難な状況であれば、自宅の2階以上や、崖や川など危険な場所からできるだけ離れた場所へ移動するなどし、身の安全を守ってください。

土砂災害や川の氾濫は、雨のピークが過ぎたあとに発生することがよくあります。九州は、すでにこれまでの大雨によって広範囲で地盤が緩み、川の水かさも増している危険な状況です。今、安全な場所にいる方は、そのままそこに居続けるようにして下さい。避難をする時は近所の方と声をかけあい、崖や川のそばなど危険な道を通らないようにして安全な場所へ向かって下さい。

発達した積乱雲群 東シナ海から次々流入

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気象衛星の雲画像を見ると、九州の西の東シナ海で次々と積乱雲の塊が発生しているのが分かります。この積乱雲の群れは、九州北部付近に停滞する前線に沿って、このあとも次々に九州へ流れ込んでくるでしょう。きょう14日(土)の雨は九州北部が中心と見られますが、あす15日(日)にかけては九州南部でも広く激しい雨が降る恐れがあり、線状降水帯の発生含め、油断は禁物です。

九州の大雨は、今後も予断を許さない状況です。今後は少しの雨でも土砂災害などの危険度が高くなるため、今、雨が降っていない地域も油断せず、大雨に対する厳重な警戒を続けて下さい。