メイン画像
メイン画像

7月のスタートとともに、記録的な大雨となった静岡県や関東南部。これまでの雨で地盤がかなり緩んでいるため、少しの雨でも土砂災害に厳重警戒。また、土石流が発生した熱海市では、5日(月)も断続的に雨で、最高気温が30℃近くまで上がるため、熱中症にも注意が必要です。

平年7月ひと月分の2倍以上の雨量も

画像A
画像A

7月のスタートとともに、梅雨前線は本州付近に停滞し活動が活発に。東海や関東を中心に記録的な大雨となり、7月3日10時半ごろ静岡県熱海市伊豆山地区の逢初川(あいぞめがわ)で土石流が発生しました。熱海市で土石流が発生した場所からおよそ10キロ離れた熱海市網代のアメダス観測地点では、7月1日~3日の雨量が411.5ミリと、平年の7月1か月の雨量(242.5ミリ)の1.7倍の雨が一気に降りました。また、箱根では803.0ミリと平年の約1.9倍。平塚は343.5ミリと平年の2倍以上の大雨となり、金目川(かなめがわ)の一部が溢れ、一時、自治体から警戒レベル5の緊急安全確保が発表されました(3日)。東京都心も1日~3日までの雨量は186.0ミリと、7月の平年雨量(156.2ミリ)を超えました。4日も断続的に雨が降り、更に雨量が増えています。

熱海市 滝のような雨はなし

画像B
画像B

7月1日~3日、熱海市網代の雨の降り方をみると、一番強く降った3日午前10時の1時間雨量は27ミリ。1時間に30ミリ以上の激しい雨や、50ミリ以上の滝のような非常に激しい雨は降っていません。ただ、1日~3日は断続的に雨が降り、72時間の総雨量は411.5ミリと、平年7月ひと月分の1.7倍の雨が、この3日間で一気に降りました。激しい雨が降らなくても、長い時間雨が降り続くと土砂災害の危険度が高まります。

5日 少しの雨でも土砂災害に厳重警戒

上の図(トップ画面)は、きょう5日(月)午前5時現在の土砂災害の危険度を示したものです。沿岸の地域を中心に、赤や黄色のエリアが広がり、土砂災害の危険度が高くなっています。また、午前5時現在、熱海市には土砂災害警戒情報が発表されています。きょう5日の静岡県は、雨が降ったりやんだりで、雷を伴い雨脚が強まることもあるでしょう。静岡県で予想される1時間雨量は、多い所20ミリ、あす(6日)朝までに予想される24時間雨量は、多い所40ミリの予想です。予想雨量はそれほど多くなく、雨が止んでいる時間が長い所もありますが、これまでの記録的な雨で大量の水が地面に含まれている状態です。今後は、少しの雨でも新たな土砂災害に厳重な警戒が必要です。

急な暑さに注意 30℃以上の真夏日

画像D
画像D

5日(月)は、急な暑さにも注意が必要です。4日(日)の静岡県内の最高気温は20℃を少し超えるくらいで、土石流が発生した地点に一番近い観測点の熱海市網代では20.6℃と、昼間でも羽織る物が欲しいくらいでした。しかし、きょうは(5日)は一転、グッと気温が上がります。予想最高気温は、静岡30℃、網代29℃など、所々で30℃以上の真夏日となりそうです。きのう(4日)より10℃近く気温が上がる所もあり、湿度も高いため熱中症に注意が必要です。