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今月の札幌は毎週末、雨が降るなど、天気の崩れる日が多くなっています。

5月に入ってから昨日(29日)までに札幌で0.5ミリ以上の雨を観測した日数は17日にのぼり、既に5月としては1945年以来76年ぶりの多さとなっています。

もし今日(30日)も0.5ミリ以上の雨を観測すれば18日目となり、1909年と並んで統計史上5月の最多記録となります。

本来は雨が少なく日差しの多い時期

5月の札幌は平年なら雨が少なく、日差しが多い時期です。平年の月降水量は4月に次いで2番目に少なく、月日照時間は一年で最も多いのが5月なのです。0.5ミリ以上の雨の降る日数も、平年では10.2日と、3日に1日もないほど。特に最近は雨の日が少なく、2014年から昨年2020年までは7年続けて10日以下でした。

しかし、今年は大雨にはなっていないものの、0.5ミリ以上の降水は昨日で17日目と、2日に1日以上のペースで観測されています。また、日照時間は平年の約8割程度にとどまっており、例年と比べて晴れの日が少なく、天気の崩れる日が多くなりました。

今年は偏西風が例年よりやや北を流れていたことや、北海道の東で高気圧が強まったことなどから、北海道付近、またはその北を低気圧が通り、北海道付近で動きを遅くする日が多くなったと見られます。

そのため、低気圧の通過そのものの影響に加え、オホーツク海の低気圧の後面で吹く北風による湿った空気の影響も受け、例年よりも雨の降る日が多くなったと考えられます。

今日も降れば112年ぶりの記録に

今日は次第に低気圧がオホーツク海に進むため、午後は北西からの風で湿った空気が入りやすくなる見込みです。

その影響で、札幌でも午後は雨の降る時間がありそうです。もし今日も0.5ミリ以上の雨が観測されれば今月18日目となり、1909年以来112年ぶりの記録となります。

明日(31日)以降はしばらく天気の大きな崩れはなく、次に雨が降るのは6月4日金曜日頃となるでしょう。これまでに比べると雨の頻度は減りそうですが、6月上旬にかけては湿った空気の影響は引き続き受けやすく、すっきりしない天気の日が多くなる見込みです。

晴れ間の広がる日が多くなるのは6月の中旬以降となる可能性が高く、初夏の日差しや陽気を感じるには、もう少し時間がかかりそうです。